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CTCLS、第88回日本薬理学会年会で「ITを駆使した薬理学試験データの効率的な活用」について講演

製薬・医療機器を始めライフサイエンス業界にソリューション提供しているCTCライフサイエンス株式会社(以下、CTCLS)は、2015年3月18(水)~20日(金)、愛知県名古屋市熱田区の名古屋国際会議場で開催された「第88回日本薬理学会年会」(主催:同会 事務局)のテクニカルプレゼンテーションにて、「ITを駆使した薬理学試験データの効率的な活用」と題して講演しました。またブースでは、薬理学分野に関連の深い様々なソリューションを出展しました。

薬理学会ブース

テクニカルプレゼンテーション

ICTを駆使した薬理学試験データの効率的な活用発表

演題:ICTを駆使した薬理学試験データの効率的な活用
CTCLS 営業・技術本部 マーケティング部 柿崎 彰一郎

近年はライフサイエンス技術の進歩にともない、生成する情報量も増加傾向にあります。薬理学分野においても例外ではなく、プレートアッセイのハイスループット化に伴い、研究者は大量のデータから価値ある知見を見出す有効な手段を必要としていました。こうした流れを受けて、CTCLSはビッグーデータに対応可能なビジュアル分析ツールTableauの概要と、同システムの創薬研究開発における活用シーンについて発表しました。またTableauを用いて、プレートアッセイのデータを可視化分析するデモンストレーションも行いました。

以下が、本発表の概要です。

CTCLSは、ライフサイエンス業界向けに研究者の課題解決に導くICTソリューションを提供しており、薬理学分野向けには、データ解析を支援するツールであるTableauを提供しています。2003年、開発元であるTableau Software社はThe Walt Disney Companyが買収したPixar Animation Studiosで3D描画レンダリングエンジンの開発技術者3名により創業しました。強みとしていたコンピュータグラフィックスの技術を駆使し、膨大なデータを可視化することで、データから新たな知見を見出すような分析を実現可能にすることを目指し、Tableauの開発へと至りました。リリース開始して以来、Tableauは全世界で23000社まで導入が拡大しました。金融、小売り、教育機関など幅広い業界で利用されており、ライフサイエンス業界では大手製薬企業や医療機関への導入実績があります。日本国内では、430社が利用しています(2015年1月現在)。

Tableauは、プログラミングなど専門的なITの知識を不要とする、グラフィカルなユーザインターフェースによるマウス操作のみで容易にデータのハンドリングが行えるツールです。読み込みと同時に、豊富な標準機能によりデータはビジュアル化され、最適なグラフが自動的に表示されます。目視だけでは解析できないほど複雑で大量なデータの分析に適しており、プレートアッセイなど膨大なデータを取り扱う機会の多い薬理学分野において大いに活用が可能と考えています。

セルフサービス分析

従来型の分析では、現場がIT部門へ申請し、解析要件に応じてIT部門がデータベースなどからデータを抽出し、分析していました。結果のフィードバックは、作成したレポートを現場に送付していたため、結果が得られるまでに時間を要していました。また、更なる解析をしたい場合には再度申請が必要になるなど、リアルタイムで分析が行えない点が大きな問題となっていました。

Tableauが目指す「セルフサービス分析」とは、現場の担当者自身が手を動かしながら行える分析です。DBとリアルタイムで対話してレポートが作れるため、短時間でデータ可視化による結果が得られます。IT部門にとっても、要件定義やレポート作成など一連の対応を減らすことができ、主業務であるシステム管理に集中できるようになります。このように、担当者が、思考を止めることなく試行錯誤しながら解析を行える点が最大のメリットです。

製薬企業での活用シーン

Tableauは、製薬始めライフサイエンス企業の研究開発から営業販売、市販後調査まで幅広い業務をカバーします。ゲノムや薬理学試験などの科学的なデータから営業売上など汎用的なデータまで可視化することで、新たな知見を与えます。

Tableauデモ画面

Tableauは、様々なデータベースにオンラインで接続してデータを取り込むことができます。例えば、384ウェルプレートのアッセイデータを格納しているExcelファイルを読み込むことで、異なるシートのデータを認識し、瞬時に活性値などによる色付けやシンボルで表示されるなど、ビジュアライズ化されます。また、パイチャートや折れ線、ヒストグラムなど目的に応じた多様なグラフが容易に作成でき、傾向分析が行えます。統計計算を用いて、生データから得られたDose Response カーブを描画することも可能です。
特徴的な機能の一つにダッシュボード機能があり、数値データ・グラフ・ヒートマップなど異なるビジュアルを単一の画面に表示させることができ、多面的な解析が行える点が研究者の思考を大いに助けます。このように、Tableauを有効活用することで、研究者自身がデータをタイムリーに活用できるようになります。

ブース出展

「実験データの活用と見える化」をコンセプトとし、Tableauのほか、電子実験ノート、病理画像ソフトウェアDefiniens社Definiens Tissue Studio® はじめ様々な薬理学分野の関連ソリューションを展示しました。ライフサイエンス業界では、実験から得られたデータの解析は、専門家や外部委託し解析をお願いする場合が多いですが、ソフトウェアなどツールを使うことで研究者自身がデータの活用をタイムリーに検討できることを提案しました。

ブース風景

昨今の医薬品業界では、産官学が連携したオープンイノベーションによる研究活動が活発に行われ、開発期間短縮のために外部受託機関を利用する機会が増えており、企業間・組織間を跨ったセキュアな情報共有の基盤が求められています。このような背景を受け、CTCLSは医薬品業界で今後ますます情報共有のニーズが高まると考え、全世界で24万社の導入実績があり、多数の医薬品企業で採用されているボックス社のリアルタイムファイル共有クラウドサービス「Box」も展示しました。
CTCLSはまず、Boxが容量無制限で利用可能な点をアピールしました。この点は他社のファイル共有クラウドサービスでは対応が難しいため、Boxの大きな強みとなっています。また、BoxがISO 27001など世界トップクラスのセキュリティ基準に準拠した環境下でセキュアなファイル共有ができることも説明しました。

CTCLSはCTCグループとしての強みを生かしたインフラ構築ビジネス並びにクラウドビジネスの拡大を強力に推進しており、Boxをそうした取り組みにおける重点製品の一つに位置付けています。

CTCLSは、今後もこのような学会や展示会を通じて、積極的な情報提供を行います。

CTCライフサイエンス株式会社について

CTCLSは1989年の創業以来、製薬企業を中心としたライフサイエンス業界のお客様を対象にICTソリューションの提供を通して、その課題解決に貢献してきました。CTCLSの強みは、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)グループの最先端かつ広範なICT技術力、先進のサイエンスを取り入れた製品を有するベンダーとの強固なパートナーシップ、そして薬学や生命科学に関する深い理解と豊富な業務知識に基づくコンサルティング力です。これらを活かして、ICTとライフサイエンスの両方の視点から、海外の最先端のサイエンス製品とICT製品・サービスを融合し、単なるシステム構築にとどまることなく、お客様ごとの業務や課題を踏まえた最適なソリューションを提供します。
CTCLSの詳細については http://ls.ctc-g.co.jp/index.html をご覧ください。

製品紹介ページ

※記載されている商品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
※掲載されている情報は、発表日現在の情報です。最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。

以上
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
ライフサイエンス事業部
TEL:03-6403-2213/E-mail: ls-marcom@ctc-g.co.jp

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