事例から学ぶ、AIによる戦略的課題の解決~競合分析編~パート2

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Event Report 2019.10.04

事例から学ぶ、AIによる戦略的課題の解決~競合分析編~

[読了時間:5分]

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)は、2019年6月4日(火)、東京都品川区のInnovation Space DEJIMAにて、AIによるテキスト解析エンジン「Quid」のイベントを開催しました。同イベントは、お仕事帰りにサクッと気軽に立ち寄れるショートセミナーにしたく18:30に開会しました。60名を越えるお客様にご参加いただき、盛況の内に終了しました。今回はCTCのエンジニア 青木 桜より、なぜテキスト解析の需要が高まる背景やQuidの製品説明、競合分析の事例紹介を行いました。

この記事は同イベントのレポート第2回です。(→第1回へのリンクはコチラ

競合分析とは?

事例から学ぶ、AIによる戦略的課題の解決~競合分析編~

企業事業戦略を立案する上で、自社に類似した業態の企業が存在するかどうか、自社製品・サービスの競合製品が既に市販されているかどうかについて、調査することは重要です。そして類似したサービスモデルを展開する企業が見つかったら、その中から競争相手を特定し、その競争相手が持っている技術・ノウハウ・市場シェア・商品ラインアップ・プライスモデルを分析してから戦略を策定しないと、これ以上新製品が入り込む余地のない市場に不必要な投資をしてしまいかねません。また現在の競合だけでなく、将来的に競合になる新規参入者や代替製品・サービスについても注視しておく必要があります。

しかし競合分析は、常に最新の膨大なデータを読み解き、多面的に解析しなければ、役に立たないことは言うまでもありません。

Quidによる競合分析

この膨大なデータの解読にQuidを用いることができます。
Quidで競合分析を行うとどのようなメリットがあるでしょうか?

事例から学ぶ、AIによる戦略的課題の解決~競合分析編~

そもそも従来の競合分析では、手作業による調査なので非常に時間が掛かってしまい、また調査する人によってバイアスが掛かり、客観的な分析が困難なケースが多く見られます。また、そもそも半年間など調査に時間を掛けると、その間に情報の鮮度が落ちてしまうなんてことも起きてしまいます。

Quidを用いた競合分析では、定期的に更新されるデータベースを用いるため、リアルタイムに状況を把握した調査結果が得られます。また、複数のデータソースに対しても一括で検索するので、それぞれの検索先や検索エンジンで繰り返し同じ検索を行う必要はなく、一括して短時間に多くのデータソースに対して解析が可能です。

また人手による解析では、例えばどの製品とどの製品が類似していてと判断する基準すら、人によってばらつきがあり、ある人によっては競合と見なすが、ある人によっては競合ではないと見逃してしまうなどの結果にばらつきがでてしまいますが、Quidでは一定の基準に基づいてグループに分けます。そのため、これまで人では見落としていた潜在的な競合企業や技術・サービスについても拾い出し、網羅的に競合分析することが可能となります。

ユースケース紹介:IoT分野の競合分析

このセミナーでは、企業A社の戦略立案チームによる競合分析の事例をご紹介しました。A社は、積極的にIoT分野での事業拡大を目指しており、提携先の企業を探していました。A社は競合企業の特定に先立ち、投資先やIoT分野で何がホットでイノベーションを起こそうとしているか、またどのような企業の活動量が高い課の調査から始めました。またそれら企業が提携関係を構築しているパートナー(企業・機関・アカデミア・コンソーシアムなど)を調べることで、A社の持つ技術をIoT分野で拡大するのに、最適な提携先や買収先企業を特定を試みたのです。

IoT分野で事業拡大に挑むA社の競合分析「パートナーシップ分析」

QuidでIoT分野の技術トレンドのトップがどこか?調べたところ、消費者向けIoTの技術やサービスが最もニュースを賑わせていることが分かりました。

事例から学ぶ、AIによる戦略的課題の解決~競合分析編~

しかし、クラスタ「Industrial IoT and Interoperability」がネットワークの中心に位置しており、これは調べたかったテーマ「 IoT分野の技術トレンドのトップ」に最もマッチする内容だったので、更に詳しく調べてみました。

事例から学ぶ、AIによる戦略的課題の解決~競合分析編~

その結果、競合B社はIoTリーディングカンパニー伊T社と提携して、産業用IoT開発の加速を狙っていることが分かりました。また競合C社は、大手クレジット会社と提携しIoT決済サービスの展開を開始しようとしていることが分かりました。時期的には、2017年がIoTに関するニュースが最も多く、もっとも消費者やメディアが注目していた一年でした。

次回は、A社の競合分析の事例の続編をご紹介します。ぜひご期待ください!

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