背景
デジタル化社会の昨今でも根強く残る紙への手書き署名
昨今デジタル化が進んでおり、ビジネスで用いる文書の作成ややり取りは、電子媒体で行われることが主流となっています。しかし、契約書においては、Microsoft Wordなどで作成された文書を印刷・製本し、契約相手に郵送。そして手元に届いた契約書には手書き署名や捺印を行ったあと、原本を郵送で送りかえすという習慣が日本では根強く残っています。そこには、改ざんなど不正が行われにくいことから、紙の方が信頼性が高いといった共通観念が広まっていることによります。
しかしこれは、膨大な契約書を発行、特に共同研究先やCROなど海外と契約する機会が多い製薬企業にとって、業務効率の面でしばしばボトルネックになっています。
製薬業界では外部連携の増加を背景に、契約のスマート化が求められている
働き方ワークスタイルや残業削減、環境への配慮によるペーパーレス化がますます意識が高まっている昨今、ボトルネックである契約書にかかわる業務をスマート化するため、紙への手書き署名からの脱却として、電子署名の運用に乗り出す企業が増えてきています。
特に、製薬業界ではオープンイノベーションやベンチャー企業とのアライアンス、CROのアウトソーシングなど、あらゆる種類の契約が発生するなか、安全な電子契約のニーズが高まってきています。
DocuSignとは
DocuSignは紙ベースの業務処理を排除し、ビジネスプロセスを変革します
DocuSignは、署名する書類の交換と署名・捺印をクラウド上で実現する電子署名サービスです。時間や場所を問わずに、誰でも安心して安全な環境で書類の署名・送付・管理ができるサービスを通じて、お客様の業態改革を支援します。紙の契約書はサイナーが掴まらないと処理が滞ってしまいますが、スマホからでも署名できたり、また電子化した書類による契約は印紙税の課税対象外となり、印紙代が節約できたりなど、電子署名のメリットはたくさんあります!
特に海外企業との契約では、紙ベースの契約書の交換に時間とコストがかかるため、DocuSignによる電子署名による効率化が大いに期待されます。 取得した情報はデジタルデータとして利用が可能になり、法的に有効な契約書にもなります。
DocuSignのビジネス状況
- 22.5万の企業ユーザー
- 8,500万人以上のユーザーが利用中
- 2億3,400万以上のトランザクションが完了済み
- 日々8万5千人の新規ユーザーが登録中
- 日々95万件のトランザクションを新たに処理
- モバイルデバイス利用率35%
- 188か国、43の言語に対応
DocuSignのポイント
特徴
- 紙なのにデジタル
- デジタルなのに紙
- 業務を100%デジタル且つ自動に
できること
- 電子署名+タイムスタンプ
- 自動ドキュメント転送・共有
- リアルタイム化
DocuSignの利用イメージ(システム連携せず単独で用いる場合)
電子署名機能を単独で利用する場合
管理コンソールサイト(日本語対応) | |
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Webブラウザ版 | ドキュメントアップロード、承認フロー設定、 署名完了文書の保管・検索、クラウド連携 |
ソフトウェア版 | Webブラウザ版の簡易版(Windows10/iOS/Android) |
動画:How it Works(1分18秒)
DocuSignによる承認および契約の完了方法を動画でご覧ください。 ドキュメントにすばやく安全に署名されます。また、DocuSignから、 他のユーザー宛に、署名するための文書を簡単に送信することもできます。
そもそも電子署名された契約書でも、法的に有効?
日本では、電子署名及び認証業務に関する法律の制定により、2000年から電子署名が正式に認められています。
詳細
DocuSign社サイト「日本における電子署名の適法性について」
DocuSignの導入効果
- 社内・対外業務の電子化による大幅なコスト削減とスピードの向上
- コスト削減(社外とのやりとりであれば相手側のROIも向上)
電子署名による電子ファイル保存の場合、収入印紙が不要に!契約業務に係る費用は最大1/10程度に削減。
Cf. 国税庁も収入印紙不要の見解を示している。
http://www.nta.go.jp/fukuoka/shiraberu/bunshokaito/inshi_sonota/081024/01.htm
コストメリット例 | |
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2週間~4週間の契約 | 1日で完了 |
Fedex(往復)¥20,000 | ¥1,000 |
印紙代:¥400~ | 印紙代:¥0 ※ 電子署名では、印紙は不要となる |
上記に伴う人件費 | Priceless |
- 企業コンプライアンス・ワークフローに沿った業務プロセス確立が柔軟に可能
- いつでも、どこでも、どのデバイスでも、セキュア且つスピーディに承認可能
- ペーパーレス化でエコに貢献
- 印刷や手書きなど煩わしい作業から解放されて、働き方変革にも繋がる!
製薬業界の事例
DocuSignはライフサイエンス業界で、既に多くの利用実績を持っており、日本国内の製薬始め医療機器メーカー様にも、豊富な実績のあるシステムとして、安心してご利用いただくことができます。
製薬・医療機器企業での導入実績
代表的なお客様 | |||||
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トップ15のうち 14製薬企業 |
Roche | Merck | Sanofi | GSK | AstraZeneca |
トップ15のうち 11医療機器 |
Medtronic | Boston Scientific | ThermoFisher SCIENTIFIC | Abbott Vascular | amplifon |
トップ10のうち 9 CRO |
PAREXEL | PPD | COVANCE | Charles river | PRA |
20,000+ | Investigators Sites, IRBs, Labs & Clinical Research Associates | 1,000+ | 21 CFR Part 11 FDA Audits of Customer Systems |
創薬における主な課題
1 |
開発サイクルの最適化コスト圧力と成果ベースの価格設定の要求に対応するため、新しい治療法の評価と製品化効率を改善する |
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2 |
グローバルフットプリントの拡大新興市場での患者さまへの治療に貢献できるよう、医薬品の配送と流通モデルが地域住民のユニークなニーズに確実に対応できるようにする |
3 |
規制要求に応えるコア業務のプロセスが21 CFR Part 11を含む業界規制に準拠していることを保証し、社内外のステークホルダーへの透明性と説明責任を向上させる |
DocuSignが支援可能な製薬企業のあらゆる業務
DocuSignを用いたDigital Transaction Management(以下、DTM)を使用すると、組織全体において本質的にあらゆる業務を自動化することができます。 多くの組織が特定の部署やチームにDocuSignを実装していますが、実際にDTM活動の範囲を広げておけば、ビジネスのあらゆる部分に価値をもたらすことができます。
臨床試験 | 製造/品質 | マーケティング |
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物流 | コンプライアンス | |
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購買 | 法務 | 経理・財務 |
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IT | 人事 | |
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DocuSignは安全で有効な電子署名として、各種認証を取得しております。また、21 CFR Part11に対応しているなど、製薬企業のレギュレーション業務でも利用することが可能です(利用実績あり)。
各種認証
- FIPS 140-2 Level 3
- Common Criteria EAL4+
- CEN TS 419241 Level 2
- JITC
- ISO 27001
- SSAE 16
- PCI DSS 2.0
- TRUSTe
コンプライアンス準拠
- 21 CFR Part 11
- NIST
- ITU-T X.509v3
- FIPS 201
- HIPAA
- SOX
- Safe Harbor
業界別DTM効果マトリックス
アストラゼネカ社事例
世界最大手の製薬企業アストラゼネカ社では、日々多くのステークホルダーとのやり取りにおける効率性を高め、より早い医薬品の上市による患者様への支援に取り組んでいました。
そこで、スピード感向上のためのクラウド戦略を推進する一環として、同社が取引を電子化するためのパートナーシップを開始し、大きな投資対効果(ROI)が得られました。
85%一日以内に書類の処理が完了
$150Mクラウドポートフォリオによる
ITコストの削減
16%顧客満足度上昇
システム連携像
またDocuSignは電子署名に留まらない、多くのベンダーのシステムとAPI連携が可能です。これにより、署名済み文書の管理・運用において、自動化を実現することができます。
DocuSignの導入モデル
DocuSignの豊富なエコシステムとAPIを活用することにより、お客様の業務システムに上手く連携させることができます。
スモールスタートから大規模エンタープライズシステムまでシームレスに拡張が可能です。
オンライン契約システム構築コンセプト
以下のコンセプトに基づきシステム導入を行っております
コンセプト
- 既存システムに手を加えない
- 業務プロセスと複数のシステムを一気通貫に接続する(1つのシステムとして見えるように)
- データを再利用し手入力を削減
- 電子文書・PDF文書の自動保存(フォルダ自動生成・フォルダと案件の自動関連付け)
商習慣に見合ったシステムの利用方法
基本的な考え方
- 電子契約とブロックチェーンは併用
- 電子契約書のハッシュ値をブロックチェーンへ登録(二重の改ざん防止)
- 申請者はPDF控えの保管且つブロックチェーン上でもデータを保管
- 企業側はデータの効率利用と改ざん防止を実現
活用事例:販売業務における電子契約と自動保管(Box)の実現
契約書による販売業務の課題
業務の現状
押印が必要な契約書を使用しているため、タブレットを利用した受注やEC等による販売は困難。
紙の業務による課題
契約書に不備があった場合、その場で修正できない | 手戻りが発生 |
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紙の紛失等によるセキュリティ事故が発生 | 信用問題 |
手入力による受注処理のため入力ミスが多発 | 請求ミス、誤送信 |
受注処理は帰社後残業、または翌日の処理 | 長時間労働、機会損失 |
- 紙の排除と共に受注処理が全て当日中に処理可能に!
- 紙の持ち歩きが不要となったためセキュリティ事故を抑制!
- 直帰が容易になり、長時間労働抑制などの働き方改革を実現!
システムと業務の関係
導入コンサルティング
CTCでは、お客様の既存業務で署名による承認作業をデジタル化で置き換えられるか、またDocuSign導入によって得られる効果を事前に見極めるための、POCサービスを有償で提供しております。紙文書の署名を電子で置き換えた場合、コストメリットが得られるのか?また法的に有効となるか?などお客様のお悩みに対して、お答えいたします。
先ずは、下記のお問合せフォームからお気軽にご連絡ください。