競合分析について:Competitive Intelligence(競合分析)は、どのような課題を解決し得るのか

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2020.10.09

※NetBase Quid社Kimberly Surico氏が寄稿した「How Competitive Intelligence Reveals Challenges & Ways To Overcome Them」を意訳した記事です。

競合他社の失敗から学ぶことは、競合他社の成功から学ぶことと同様に賢明な方法です。「競合分析」がそのカギを握っています。ブランドに関わる情報を緊密に観察すれば、多くの課題を克服できるでしょう。

ソーシャルリスニングに加え、ここでは以下の分析方法を紹介します。

  • 競合分析の結果を俯瞰的に把握する
  • マーケット情報にある「会話」の変化を追う
  • 消費者動向の分析から見える競合の動向を理解する

「競合分析」による効果が以下の数値表れています。

  • Crayonの2020年度競合分析では、回答者の48%が過去3年間で属する業界において競争力が高まったと回答
  • 競合分析を毎週更新している企業では、更新の頻度が低い企業に比較して、収益にプラスの影響を与える可能性が2倍高い

以上を踏まえた上で、競合分析がどのようにブランドの課題を克服し得るのかを説明しましょう。

競合分析の概要

競合分析は、マーケティング活動の成果の向上、売上の増加、製品戦略の改善を目的としたマーケット情報分析に不可欠です。競合分析は継続的に行われるべきものであり、ブランドの真の価値を発揮するためには焦点を絞って取り組む必要があります。

ブランドにとって重要なことは、競合ブランドの長所だけではなく、加えて短所も把握することです。ソーシャルメディアやオンライン出版物を通じて、競合情報は24時間365日更新されています。これらの情報を活用しなければ、関係性が低い過去の一時点のデータといった、限られた情報だけに基づいて行動してしまうリスクがあります。

さらに、自社ブランドは常に競合他社に監視されていると仮定して行動すべきです。そのため、競合に関するできるだけ多くの情報を捉える必要があり、その情報をすべての行動に反映させることが必要です。マーケティング、製品開発、インフルエンサーの特定、投資戦略に至るまで、競合の成功と失敗を包括的に把握することで自社のブランドを強化できます。

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マーケット情報分析戦略(市場や競合環境の動向に関する情報を分析する、体系化された戦略)は、満たされていない消費者ニーズを発見し、それに応えることで市場シェアを拡大させるものです。尚、競合他社の改善点を見極めて、対応策を模索し自社戦略に活用することができます。

市場が変動していく中ではこの戦略が不可欠です。消費者心理は急速に変化していくものです。例えばフードデリバリー市場は今年大幅な変貌を遂げており、この新しい市場に関わるビジネス全てが劇的に変化しています。

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マーケット情報分析で変化を把握する

フードデリバリーの需要の急増を事例として取り上げてみましょう。以下の図は、2020年1月1日から4月の終わりまでのフードデリバリーを取り巻く、米国でのニュース記事をネットワークで表示しています。

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フードデリバリー業界の企業は特に、競合他社の動向から学ぶべきことが多くあります。尚、関連するタグでクラスターを仕分けし直すと、ニュース記事全体の13%は特定の企業、販売レポート、市場分析だとわかります。

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さらに詳しくみると、GrubhubのM&Aの噂や株価の推移、UberやLyftのデリバリービジネスへの移行、フードデリバリー市場に関連した市場分析などの記事が散見されます。

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Grubhubが競争相手と仮定しましょう。絶頂期にGrubhubを監視しておくのも重要ですが、もし業界に激震が起きた場合に競走相手の動きを正確に把握しないのは致命的です。新しいデリバリーサービス立ち上げる計画をしていて、コロナウイルスが不測の事態を引き起こしている間に、Grubhubが他社を合併したとすれば、新規デジバリービジネスが成功する可能性は極めて低いでしょう。
グローバルな話題は急展開することが多いため、競合情報は迅速かつ正確に把握する必要があります。3月中旬にコロナウイルスが大流行した際にフードデリバリーの話題が急増したのが好例です。当社のニュース/ブログ検索により、業界に関する話題がどのように変化したか、変化の中での自らの立ち位置を把握することができます。

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消費行動分析で競争上の機会を把握する

競合状況を効果的に把握するもう一つの方法は、ソーシャルメディア分析による比較分析を行うことです。次世代の人工知能(AI)を搭載したソフトウエアを利用して、ソーシャルメディアを探索し実用的な洞察を得ることができます。これはどんなブランドにも大きな競争上の優位性をもたらします。

注意すべきは、自社のソーシャルメディア上の動向、 業績のみを把握するだけでは十分ではないということです。NetBase Quidを活用すれば、競合の動向を分析するのは簡単で、競合ブランドに関するソーシャルメディア上の「会話」の急上昇・降下を観察することで、自社ブランドが優位に立てる領域を見つけることができるでしょう。

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競合がなぜ優位に立っているのかを知ることができるツールの1つは「クロスタブ比較機能」です。以下の事例では、フードデリバリー分野の競合3社のトピック(ブランド名)を作成し、「ブランドvsテーマ」分析により、各ブランドの6テーマにおける強みと弱みを特定しました。NetBaseは、既製テーマを内蔵している他、独自のテーマを設定することも可能です。

分析により、Doordashはデリバリーの面では相当遅れを取っているものの、品質の面では問題がないことがわかりました。Grubhubは消費者からの信頼に問題がある一方で、飲食物のカテゴリーでは強みを発揮しています。Waitrは品質において優位に立っていながら、顧客サービスに改善が必要だとわかりました。

「クロスタブ機能」はカスタマイズ可能

競合情報分析でのクロスタブ分析はカスタマイズ可能であり、自社または競合他社の重要なテーマを独自に設定し、強みと弱みを把握するのに非常に効果的です。

以上をまとめると、強力な競合情報戦略は、多様な局面での意思決定に効果的な情報を提供し、ブランドのリスクを軽減することができます。市場や消費者の感情が急変化していく中、ブランドと競合他社、そして消費者との間にある未知の領域を埋めることで、自信を持って意思決定することができるでしょう。

多様な情報源を網羅した競合情報ツールを駆使することで、自社の競争力高めることができます。デモをご希望の方はお問い合わせください。

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