ヘアケア商品で代表的なシャンプー剤。
読者の皆様は、毎日シャンプーしている方が多いのではないでしょうか。しかし、日本で毎日シャンプーする習慣が根付いたのは、ここ30年間のことで、1980年代には週2~3回の頻度だったようです。
毎日シャンプーすることで、頭皮や毛髪を清潔に保てるようになったのですが、髪のパサつきなど傷みが気になる消費者が増えたことから、キューティクルを保護する成分や「朝シャン(朝、登校前や出勤前にシャンプーをすること)」の流行で良い香りを添加したシャンプー剤などが人気商品になりました。
(出典: フリー百科事典『ウィキペディア』)
そして現在では、シャンプー後の潤いを与えたり、またヘアスタイルをキープしたりする、あらゆるヘアケア商品が発売されています。
このようにヘアケア商品は、時代の流行と消費者のニーズをタイムリーに捉えて、商品開発がすすめられ、発売されていることが分かります。
我々はまず、分析用データセットとして、ヘアケアに関する消費者の声が掲載されている、過去2年間(2017年7月~2018年7月)のニュースやブログ記事7,141件を集めました(分析当時は2018年)。そしてデータセットの分析には、AI(自然言語処理)を搭載したテキスト解析エンジンQuidを使用しました。
Quidは膨大な記事を解読し、共通の話題ごとにグループ化した、ネットワークマップを表示します。分類した結果がこちらです。
AIによるヘアケアの話題を分類した結果
上記の画像では、ネットワークマップがそれぞれの話題ごとに細分化されているのがわかります。内容が類似した記事同士でクラスターが形成されています。
特に女性にとっては日々関心の高いテーマなので、ヘアケアの悩みや工夫に関する話題「ヘアケアのヒント(8.4%)」が比較的多くブログなどでつぶやかれていることが分かります。また、ちょうど市販されるようになった紫色のシャンプー(紫シャンプー、ムラシャン)が話題になっているのも興味深いです。
このようにAIを用いることで、膨大なニュース・ブログ記事から、消費者がヘアケアで何に関心があり、何を望んでいるか、全体像の視える化に成功しました。
ではニーズの輪郭を描けたところで、消費者が望むヘアケア商品のヒントをどのように掴んでいくかについては、次回以降に紹介します。
最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事は次回へと続きます。パート2もご期待ください。(sales-quid@ctc-g.co.jp)。