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製品トピックス2019/3/18

英国Titian社が来日、
海外のサンプル管理ビジネスのトレンドを語る

2016年11月よりCTCは、1999年英国で創立の医薬品研究用サンプル管理ソフトウェアの専門メーカーTitian Software Ltd(以下、Titian社)が開発したサンプル管理ソフトウェア「Mosaic」を、国内の製薬企業向けに提供してきました。

Mosaicは、各種試験に用いられる自社合成化合物や試薬、細胞、DNAなどのサンプルを管理するプラットフォームです。サンプルの在庫管理を中核としながら、サンプルの出庫依頼や試験依頼などサンプルに纏わる各種業務を効率化させる機能がパッケージとして提供されています。国内でもMosaicは、近年の創薬研究の変化を受け、徐々に注目されるようになりました。
具体的な変化には、次のようなものがあります。先ず、化合物ライブラリーの拡大・多様化を図るため、製薬企業間の化合物ライブラリー交換などオープンイノベーションが活発化してきたことが挙げられます。また、従来の低分子医薬から、抗体はじめバイオ医薬品へとシフトしてきているのも特筆すべき点でしょう。こうした変化に伴い、製薬企業が取り扱うサンプルの数・種類は増え続け、サンプル授受における業務フローもまた複雑化する傾向にあります。
そこで製薬企業では、新しい研究棟の増設やバイオサンプルの格納に適したフリーザーの購入など、インフラ・機器を整備し、自動化・業務効率化を向上させる施策を取ってきています。設備投資の一環として、IT活用にも目が向けられているため、Mosaicを中心としたサンプル管理業務やスクリーニング業務の最適化が検討されてきています。

2018年11月、Titian社のシニアコンサルタントRichard Fry氏が来日しました。そこで、海外におけるサンプル管理の動向、またTitian社が今後注力するビジネスについて取材したので、その模様をご紹介します。

昨今、海外ではどのようなソリューションの需要が高まっているでしょうか。

Titian社シニアコンサルタント Richard Fry氏 Titian社シニアコンサルタント
Richard Fry氏

Fry氏: 数年前から、血液・DNA・抗体などバイオサンプルを管理したいというニーズが増えています。
Mosaicは、世界的製薬企業トップ20社のうち、13社が導入しています。大手製薬企業の殆どが、低分子創薬業務におけるサンプル管理を、Mosaicで運用していることになります。しかし、近年の低分子からバイオ医薬品創薬へのシフトに伴い、Mosaicを導入済みの製薬企業より、抗体など生体高分子のサンプル管理まで利用拡張したいという要望を多くいただいております。

バイオ医薬品開発では、従来の低分子創薬には見られない複雑なフローが発生します。例えば、低分子化合物は溶媒に溶かし容器に保存しておくことで溶液サンプルの調整が完了します。それが、細胞のサンプルだと、親細胞から培養して調整されます。そのため細胞の継代管理が重要となります。また凍結乾燥されている細胞サンプルは使用する度に、融解→凍結を繰り返すことになりますが、融解する回数に限度があります。
そのため、サンプルを融解した回数も記録する必要があります。このように、バイオサンプルには、属性情報や記録すべき情報がより多い傾向にあります。

Mosaicは、低分子化合物サンプルのみならず、バイオサンプルの管理までカバーできるのが大きなメリットです。既に低分子創薬でMosaicを導入済みの企業は、バイオサンプル管理のために新たなシステムを追加導入する必要がなく、標準機能の設定変更だけで利用拡張できます。またシステム管理者にとっても、管理対象が増えることにはならないので、負担の少ないエコなシステム運用ができることになります。

図:抗体サンプルの属性情報例

図:抗体サンプルの属性情報例

バイオサンプルを管理するニーズが高まっているのは、製薬企業だけではありません。製薬企業とコラボレーションするCROやバイオテック、大学・研究機関でもバイオサンプルを取扱う機会が増えています。特にCROや医学研究機関では、血液・組織など臨床サンプルを取扱いますが、これらサンプルの取り間違いは重大な過失に繋がります。より厳正さを求められるサンプルの管理にも、Mosaicは堅牢なコンプライアンスにより、対応することができます。

一方、バイオテックなどベンチャー企業や大学・研究機関など比較的コンパクトな導入規模では、標準的なコンフィグレーションが設定済みである、Mosaic FreezerManagementを提案するケースが多いです。

またバイオ医薬品の開発が進んでも、低分子創薬も継続して行っている企業が殆どです。低分子創薬では、新たな研究テーマの立ち上げに伴いプレートアッセイのフォーマットが変わります。そうしたタイミングで、お客様からTitian社のコンサルタントが相談を受け、新規アッセイ立上げに伴うMosaic設定のお手伝いをさせていただいています。

今後どのようなビジネスに力を入れていくでしょうか。

Fry氏: 昨年、GeneData社やLabCyto社との技術提携を発表しましたが、このような機器ベンダーとMosaicを連携させることで、ラボオートメーションのソリューション実現に向けて取り組んでいき、今後も注力してく予定です。
これにより、液体分注システムの制御やスクリーニング完了後の解析が自動的に行われることで、ますますスクリーニング業務の効率化を目指していきたいと考えています。

参考

最後に、日本のお客様へメッセージをお願いします。

Fry氏: 日本のお客様へのMosaic導入プロジェクトでは、国内製薬企業ならではの業務・慣習を熟知しているCTCと、海外で様々な規模や業務に向けたサンプル管理システムを構築したノウハウを持つTitian社が協力関係のもと、最適なシステム構築に尽力させていただく所存です。Mosaicの導入は、サンプル管理・化学/生物研究者・外部コラボレーターなど多くの関係者の業務に影響を与えることになります。そのため、導入には慎重にならざるを得ないでしょう。しかし次世代のラボに向けて、最初の一歩を踏み出しませんか?些細なお困りごとのご相談からで構いません。先ずは、私たちにコンタクトしてみてください。次回の来日では、多くのお客様にお会いできることを楽しみにしております!

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