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イベントレポート2017/12/22

CTC、データインテグリティーセミナー(東京・大阪)を開催

セミナーの様子

2017年10月25日(水)東京都千代田区のフクラシア丸の内オアゾで、また2018年2月21日(水)大阪市北区のノースゲートビルディングで、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)は、パートナー企業であるインテグリティ・ソリューションズ株式会社と株式会社シグマクシスの協力の元「データインテグリティセミナー」を開催しました。
近年、海外規制当局における査察では、データインテグリティに関する不適合指摘が急増しており、データインテグリティに関するガイダンスが相次いで発出されております。こうした背景を受け、製薬企業ではデータインテグリティ対応への速やかな対応が求められてきています。
本セミナーでは、株式会社シグマクシスとインテグリティ・ソリューションズ株式会社から、データインテグリティの規制要件や規制当局の見解、データインテグリティ要件に対応したシステム導入のメリット、創薬領域に導入したシステムのデータインテグリティ対応に横展開する際のポイントについて講演いただきました。CTCからは、CTCグループの総合力を生かした、アプリケーションからインフラ基盤までカバーしたワンストップのデータインテグリティ対応ソリューションをご紹介しました。
本セミナーは定員の80名近くのお客様が来場されるなど、データインテグリティへの興味度の高さがうかがえました。

基調講演-1 データインテグリティの要点とその対応ポイント

講演者:株式会社シグマクシス プリンシパル 新井 洋介 氏

新井 洋介 氏

日本PDA製薬学会など各種関連団体に所属し、研究開発プロセスの電子化推進を専門分野としてご活躍されている、株式会社シグマクシス 新井氏より、データインテグリティの定義など、基礎的な内容から関連ガイドラインの要点、各社におけるデータインテグリティ対応に向けた検討方法やシステム導入のメリットなどについて詳しく解説いただきました。

近年、医薬品産業分野において、海外規制当局による査察では、データインテグリティに関する不適合指摘が急増しております。また、MHRAが2015年3月、GMP向けデータインテグリティのガイドラインを発出して以降、FDA、WHOなど各規制当局や関係機関から、関連ガイダンスが相次いで発出されています。そのため、各製薬企業においては、最新設備の導入やITシステムの整備(新規システム導入・既存システムの改修)が進んできています。また、これらの適切な運用・管理には、業務プロセスの見直し・改善も必要となることが多く、企業全体としてデータインテグリティ対応に取り組む姿勢が重要となってきています。
データインテグリティの必須要件とは、ALCOA原則に従うことです。実験記録には「紙(手書き)データ」と「電子データ」がありますが、いずれの場合でも、各ガイダンスに記載されるよう、データインテグリティの要件は等しく適用されます。例えば、紙データでは記録した個人を特定するため(Attributable)に手書き署名が行われるのに対し、電子データでは電子署名が用いられます。
そのためデータインテグリティ対応に向けて、紙データと電子データの運用それぞれのメリットや注意点を考慮して、検討していくことが重要となります。迷ったときはガイダンスの要求にいつでも立ち返り、自社でリーズナブルな運用を見越したうえで、システム導入(または改修)がどこまで必要かどうかリスクベースで見極める必要があるでしょう。
新井氏は講演の最後に、研究領域ではどのような側面でデータインテグリティ対応が必要となるかについて見解を述べました。ALCOA原則しかり、研究領域かGxP領域かによらず、データの完全性や不正防止といったコンプライアンスの観点では、データインテグリティは決して新しい概念ではありません。しかし、近年この話題への注目度の高さは、複雑で多様性に富む業務を行う製薬企業にとってデータインテグリティ対応が、いかに難題かを示すものとなっています。

今後も、株式会社シグマクシスとCTCは協力体制のもと、お客様の課題解決に向けて支援していけるよう、データインテグリティを推進してまいります。

基調講演-2 GxP対象外の研究領域における電子実験ノートのDI対応とCSV

講演者:インテグリティ・ソリューションズ株式会社 シニア・コンサルタント 末永 達也 氏

末永 達也 氏

インテグリティ・ソリューションズ株式会社は、製薬会社の業務全般におけるシステム導入時のコンピュータ化システムバリデーション(CSV)やERES対応など、主に規制対応におけるコンサルテーションや導入支援を行っています。これまでCTCが提供してきた電子実験ノートや文書管理システムの導入プロジェクトでは必ず同社を中心に、CSV対応に向けた要件定義やIQ/OQ作業を遂行してきました。今回は同分野の専門家である、シニア・コンサルタント末永氏より、多数のプロジェクトに携わった経験談を交えてご講演いただきました。

2011年に米国特許制度が、先発明から先願主義へと変更になりました。この頃から国内では、創薬研究領域において、電子実験ノートが盛んに導入されてきました。創薬研究で利用される電子実験ノートの導入というと、データインテグリティとは無関係な世界のように思えますが、実際には、両者はまったく無関係というわけではありません。

創薬研究で電子実験ノートの要件を詰める際に、先ず考慮するのが、一般的に広く認められている紙の実験ノートの運用ルールであり、さらに、その運用ルールがどのような目的をもって作成され、一般に普及したのかということです。例えば、実験ノートの記載内容の変更については、取り消し線の使用と変更者の署名が義務付けられていますが、それは何故か。その理由を考えていくと、紙の実験ノートの運用ルールの土台にある考え方がデータインテグリティと極めて似通ったものであることが分かります。紙の実験ノートの運用ルールが担保しようとしているのはいわゆるデータの「真正性」「見読性」「保存性」です。結果として、こうした紙の実験ノートの運用ルールを意識して開発された電子実験ノートには、データインテグリティ対応の土台となる機能要件があらかじめ埋め込まれたものとなっています。例えば、先ほどの記載内容の変更の例でいうと、電子実験ノートシステムでは、固定後にデータの修正を行った場合は必ず「誰が」「いつ」その修正を行ったのかという履歴が監査証跡として残ります。また、修正前のデータもログとして保存され、その修正の正当性(意図的な改竄や、誤りではないこと)を担保する仕組みとなっています。

現在の日本では、電子実験ノートはどちらかというと創薬研究(非GxP)の分野での導入が先行しており、データインテグリティ対応が必要な業務やGxP関連業務ではそれほど導入が進んでいないようです。その理由として、電子実験ノートのデータインテグリティ対応や電子記録・電子署名関連規制対応への懸念があるとも伺っていますが、実際には、創薬研究の分野で使われている電子実験ノートにおいても、データインテグリティ対応やER/ES関連規制対応に必要な機能は十分に具備しているのです。

仮に、創薬研究の分野で既に電子実験ノートを導入されている製薬企業様であれば、既に社内で実績のある電子実験ノートをGxP関連業務にも展開するという動きも可能です。ぜひ、ご検討頂ければと思います。なお、その際、電子実験ノートのコンピュータシステムバリデーションを、使用する分野をまたいでどのように効率的に行うかということが重要な課題になりますが、これについては、画一的にどうすべきという解は存在しないかと思います。導入される各社のER/ES対応ポリシーやバリデーションポリシーともよく摺合せた上で、最適解を各社ごとに見つけ出していく作業をご支援させて頂きます。

データインテグリティ対応ソリューション(アプリケーションパート)

講演者:伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 流通・エンタープライズ事業グループ ライフサイエンス事業部
技術開発部 技術第1課 エキスパートエンジニア 荻野 喜代裕

荻野 喜代裕

創薬研究領域のシステム開発・導入の経験を持ち、近年はデータインテグリティ対応のための電子実験ノートを中心としたソリューション導入に携わる荻野より、CTCが提供するデータインテグリティ対応ソリューション(アプリケーション)について講演しました。
これまで創薬研究領域では、化学系の電子実験ノートや、分析・生物評価系のデータ登録システムが主に導入されてきており、業務の効率化や実験ノートによる適切な記録・知財の保全対策ではこれらは顕著な成果を上げてきました。しかしこれらのシステムはデータが発生する一連の流れを全てカバーしているものではなく、「実験を開始するまでの計画準備段階」や「実験データの解析以降」などで特定の段階のみを支援しているものが多く、実験における生データが発生してから解析に至るまでのデータ受渡しについては、未だ研究者の手作業により運用されるケースが多くあります。この手作業による生データの受け渡しは、各社の研究者が標準業務手順書(SOP)を規定し、それに従い適切にデータを扱うという運用で行われていますが、人が介在している以上、意図しないミスの発生や、業務間の生データの取扱いに運用ルールのバラつきは課題となっています。しかし、近年は規制当局より、データインテグリティに関わる指摘事項には、生データに関連する不適合事例も軽視できない割合で発生しています。
そこでCTCは、発生した実験の生データを取り込む段階で、起こり得る課題を掘り下げて検討しました。先ず、ノギス・天秤・顕微鏡・HPLC・プレートリーダーなどの測定機器には、目的及び出力データの形式(紙データや電子データ)が多種多様という特徴があります。紙データで出力された場合、目視と手作業によりExcelへ転記する必要があります。一方、電子データで出力された場合は、研究者がUSBメモリに生データをコピーし、手作業で個人PCに移動させてから解析に用いるなど、手作業の段階でヒューマンエラーや改ざん、オリジナルの生データ紛失など多くの潜在的リスクが考えられます。

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そこで荻野は、前述した実験の生データを電子実験ノートに取り組むための様々な実現方法について例を挙げて紹介しました。先ず認識すべきことは、あらゆる測定機器やプロセスを全て繋げて、全自動化する夢のようなソリューションは存在しないということです。しかし、既存の機器と電子実験ノートとをつなぐ場面で、多少の技術的要素を加えることで、生データ取り込みに関する様々な課題を解消していくことが可能になります。
IDBS社電子実験ノートE-WorkBook ELNを用いて電子天秤やpHメーターなどの機器が測定したデータを直接取り込みするところなど、デモで披露しました。この臨場感あふれるデモ内容には、近年Webバージョンで洗練されたE-WorkBook ELNのビジュアルも相まって、お客様の目を引き、興味を持ってご覧いただくことができました。

CTCは製薬企業の業務に対する深い理解に基づき、実験の生データ取り込みだけでなく、データインテグリティに関する様々なポイントを支援するソリューションを提供します。

データインテグリティ対応ソリューション(インフラパート)

講演者:伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 流通・エンタープライズ事業グループ ライフサイエンス事業部
技術開発部 エキスパートエンジニア 花岡 宏隆

花岡 宏隆

CTCで長年に渡り、数多くのインフラ導入案件を手掛けてきており、最先端のインフラ技術を取り入れた提案に定評のある花岡より、インフラ面でのデータインテグリティ対応について講演しました。2017年4月、旧CTCライフサイエンス株式会社はCTCに合併し、ライフサイエンス分野におけるITシステムを提供する専業部門「ライフサイエンス事業部」として新たなスタートを切りました。これに伴い当事業部は、製薬始めライフサイエンス企業向けに、インフラを含めたアプリケーションをワンストップで提供できるという強みに磨きをかけ、昨今活動してきています。本講演で花岡は、先ずアプリケーションだけでなくインフラにおいても、データインテグリティ対応で考慮すべき点があると問題提起しました。その上で、最新のインフラ技術によりALCOA原則に関わる要点をおさえることで、より堅固なデータインテグリティ対応が実現すると解説しました。

電子実験ノートなどのアプリケーションを利用するエンドユーザーにとって、普段からインフラを意識することは少ないでしょう。しかしシステムとして考えると、本来アプリケーションとインフラは切り離せない関係にあります。そのため、データインテグリティ対応では、この両面から同時に検討していくことが重要となります。
エンドユーザーにとっては馴染みの薄いインフラですが、データインテグリティ対応において特別な要件が加わるわけではありません。あくまでも、ALCOA原則に従うことが軸となりますが、そのうちいくつかはインフラの技術要素で満たすことが可能でしょう。最近のCTCによる検討で「データの長期保存」と「アクセス管理」の要件に焦点を当てたところ、「古いデータがどこにあるか分からない」・「データ量が急に増加したが、ディスクがいっぱいで急な対応ができない」・「限定公開のプロジェクトフォルダーに、既にプロジェクトから外れた前任者がいまだにアクセスできてしまっている」といった課題が浮かび上がりましたが、これらは正にインフラ技術で解決可能な課題の代表例です。
先ず課題解決に導く技術の一つとして、「ストレージ」が挙げられます。ストレージの標準機能により、一度記録したデータには一切変更削除ができないよう設定ができます。例えば生データと加工データとの保存領域を分け、生データの領域には削除更新を不可にし、加工データの領域には、変更可能だがファイルに対する変更操作が監査証跡ログに残るという運用が可能となります。またメディアの種類は、フラッシュディスクや従来のディスク、テープ装置に分類できますが、それぞれが持つ長期保存性やコスト、アクセス速度など異なる利点を考慮して、保存するデータの種類により、どのメディアを用いるかを検討することが重要です。
次に「ID・アクセス管理」もデータインテグリティ対応で大いに活躍する技術の一つです。これを駆使することにより、IDのアクセス制御が行え、ログインやアクセスの履歴が取得できるようになり、不正・改ざん防止(或いは、不正が行われていないことの証明)のための有効な手段となります。

花岡は講演内で、ストレージとID・アクセス管理に関する具体的な製品ラインナップについても紹介しました。CTCは、マルチベンダーの強みを生かし、お客様の業務をインフラとアプリケーションの両面から支えていきます。

大阪開催 データインテグリティ対応ソリューション(インフラパート)

講演者:伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 流通・エンタープライズ事業グループ ライフサイエンス事業部
技術開発部 富坂 亮

富坂 亮

CTCで、各種ITインフラの最新動向を踏まえたインフラソリューション提案に豊富な経験を持つ富坂より、インフラ活用によるデータインテグリティ対応について発表しました。これまで多くの案件を手掛けてきたなかで、お客様からいただいた生の声など実体験に基づいたエピソードも織り交ぜられており、当日セミナーに参加された皆様から高い関心を持って聴講いただけました。

前の発表で、創薬研究開発システムの全体像を紹介しました。その一部である分析・生物評価系電子実験ノートの運用において、画像や分析データなど容量の大きい生データを全て電子実験ノートに記録するのは得策ではなく、生データの保存にはファイルサーバーを利用することがポイントと説明しました。しかし、生データを原本管理するファイルサーバーは、データインテグリティ対応において重要な役割を担っています。そこで当発表では、ファイルサーバーを中心としたインフラソリューションによるデータインテグリティ担保について解説しました。

アプリケーションや運用のみならず、インフラのデータインテグリティ対応においてもALOCOA原則を満たすことが必須となります。そこでCTCでは、ALCOAの各要件に対し、インフラで実現可能な3つの技術要素に置き換えて検討しました。ひとつめは「ID管理」です。ID管理では ユーザーを特定するためのIDを発行し、各システムへのアクセスの許可/禁止を行います。ふたつめは「ストレージ」です。ストレージではデータの記憶領域を提供し、バックアップや長期保管の制御を行います。みっつめの「運用」では これらの2つの技術を運用していきます。具体的には ID管理では社員の入退職にあわせて、IDを発行/削除を行い、ストレージでは定期的にバックアップなどを行っていきます。今回は、特に多くの役割を果たすストレージに焦点を当てて説明します。ストレージでは、下図のようにALCOAの4つの要件に対応する機能を持ちます。

このうち「階層管理」 は、データの属性にあわせて、保管メディアを適切に選択するテクノロジーです。現在、この保管メディアは大きく「フラッシュ」、「ディスク」、「テープ」の3つに分類されます。いずれも、容量単価の下落が進んでいますが、特に、フラッシュは顕著で、普及期にはいってきました。また容量密度の観点では、ディスクの容量密度が飽和傾向にあるのに対し、テープの容量密度が上がり続けているため、よりコスト効率が良いメディアとして、最近テープが再び注目されるようになりました。そこで、ユーザーが日常的に読み書きするデータは、性能の高いフラッシュを選択し、一方利用頻度の低いデータはテープ装置へ、その中間はHDDに保管するなどとリーズナブルに使い分けするケースが増えてきています。このように、データの利用目的や利用頻度に応じて、コストと性能のバランスから適切なストレージの選択をすることがポイントとなります。そこで、ストレージの階層管理機能が活躍します。

マルチベンダーのCTCでは、オンプレミスだけでなく、クラウドの双方のストレージシステムを提供しています。先ずオンプレミスでは、NetAppやDELLEMC、HPなど各社ストレージ製品の特性を熟知したご提案が可能です。また階層管理では、OracleやVeritas製品を紹介しております。次にクラウドのファイルサーバーにはBoxがあります。今や製薬業界でクラウドベースのファイルサーバーとしてBoxがデファクトスタンダードになりつつあるほど、利用が浸透しています。このBoxに、e-Discovery などで利用されるアーカイブソリューション「Enterprise Vault . cloud」を連携させることで、Boxの原本管理を担保することが可能となります。

しかし、各種インフラ技術があることは分かっていても、データインテグリティ対応はどこから手を付ければ良いか分からないという悩みを抱えるお客様も多いでしょう。そのようなお客様には、現状を把握するための可視化ソリューション「Veritas Information Map」の利用を推奨しています。Veritas Information Mapを用いることで、自社でどのシステムにどのくらいの容量のデータが保存されているか、複数のシステムの散逸状況などが可視化されます。これにより、調達すべきストレージの容量が把握できるなど、自社に最適な技術要件を特定できます。CTCは現状把握から支援することで、お客様のデータインテグリティ対応への第一歩を踏み出すお手伝いをさせていただきます。

このようにID管理やストレージのなどITインフラの技術を効果的に組み合わせることで、データインテグリティ対応が可能になりますが、運用の整備も重要です。アクセスログの定常的な監視が不正アクセスを防止し、バックアップの失敗を早期に検知するなどシステム管理と運用のいずれが欠けていてもデータインテグリティ対応が困難となります。そこで運用体制の立ち上げにもCTCは支援させていただきます。ITインフラだけでなく、豊富な導入経験に基づき、お客様に最適な運用を提案できる点もCTCの大きな強みです。

大阪開催Box GxP Validation

講演者:伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 流通・エンタープライズ事業グループ ライフサイエンス事業部
ライフサイエンス営業第1部 木村 暢宏 部長

CTCで、ライフサイエンス分野におけるBox販売を統括する木村より、2018年2月より国内で提供開始された「Box GxP Validation」サービスについて紹介しました。

クラウドストレージサービス「Box」は、現在全世界で670以上のライフサイエンス企業・大学(組織)に導入された実績があり、ライフサイエンス業界のコンテンツマネジメントプラットフォームとして確固たる地位を築いています。以前は、主にセキュリティの問題でクラウド利用に抵抗があった同業界ですが、2017年はFDAも採用するなど、ますます業界内での認知度が上がってきています。
お客様から高いご評価をいただいている理由として、先ずBoxは容量無制限のため、創薬関連文書のみならず医療画像などのライフサイエンス関連コンテンツも容量を気にせず、保存できるという利便性の高さが挙げられます。それに加え、ISOやHIPPAなど多数の第三者機関からライフサイエンス業務に必要な認証を受けているのも大きな理由です。最近では、社内のみならず、社外との情報共有に使われているケースが増えましたが、このような場面にこそ求められるセキュリティの高さやコンプライアンスの堅牢さもBoxの大きな魅力となっています。
Boxは、研究や製造、治験、コマーシャルなどライフサイエンスの業務全般で、契約書やSOP、プロモーション資材など多目的なコンテンツの保存に活用されています。しかし、これまでBoxはNon-GxP(GxP規制対象外)業務中心に利用されていましたが、GxP領域でのコンテンツもワンプラットフォームで管理したいというニーズが高まってきました。そこで、Box社は「規制・規制対象外にかかわらず、ライフサイエンスの全コンテンツを管理するOneプラットフォーム提供」を戦略に掲げ、GxP業務に対応する「Box GxP Validation」サービスの提供開始へと至りました。当サービスは、従来の課題であった負荷の掛かるコンピューター化システムバリデーション(以下、CSV)に必要な作業・ドキュメント(テンプレート)がパッケージ化に含まれるため、省力化したCSV対応が期待できます。

Box GxP Validationは、「1.監査(QMS)」「2.バリデーションドキュメントの標準テンプレート」「3.自動テストツール」の3つで構成されます。ひとつめの監査(QMS)では、ベンダーオーディットで必要となる第三者機関による監査報告書やクラウドサービスに関わるQMSドキュメントが、お客様にてレビュー可能となります。ふたつめでは、Validation Accelerator Pack (VAP)と呼ばれるCSVで準備が必要となるドキュメントの標準テンプレートが提供されるため、お客様が一からドキュメントを作成する負荷を軽減します。また、みっつめではAutomation testing toolという、Boxに新機能が追加される度に、自動的でお客様の環境でテストを実行、エラーを検出、レポートするというCSV環境を維持するための自動テストプログラムが毎日実行されることです。検出されたエラーは、変更管理として記録されていきます。このように、Box社が提供するBox GxP Validationをベースに、CTCは、日本語によるドキュメント作成やIQ/OQ実施など各種CSV作業支援、自動化ツールで検出したあらゆる事象の監視を代行するなど、BoxのCSV対応を包括的に支援することで、お客様によるBox運用を最大限に省力化します。

ライフサイエンス業界のお客様がCSV対応したBoxを利用するメリットは、製薬業務に必要なNon-GxPおよびGxP対象コンテンツがBoxの一か所に集まるということだけに留まりません。例えば、Boxは他システムとの連携(エコシステム)に優れていますが、電子署名・承認システムとの連携では、GxP業務で用いる文書の署名や承認が、全て電子で行えるようになります。また、いずれGxP対応が必要となる可能性があるファイルは全てBoxに管理しておくことで、異なるシステム間における複雑なデータ受け渡しを不要にし、Non-GxP領域からGxP領域への移行もスムーズに行えるようになります。さらにCSV対応により、サードパーティの治験管理システムとの直接連携も可能になるため、Boxを中心とした全社のコンテンツプラットフォームシステムが構築できます。

最後に、当セミナーのテーマである「データインテグリティ」で最重要課題である、原資料・生データの適性管理について、これらの保管場所としてBoxが活用できることは言うまでもありません。ストレージが、オンプレミスだけでなくクラウドにまで選択肢が広がった昨今、利用業務に最適なストレージを決めることが、これまで以上にシステム管理者の頭を悩ませているかもしれません。そのような場合はCTCにお声掛けいただくことで、最先端のITを取り入れた、データインテグリティ対応のお手伝いをさせていただきます。

※ 記載されている商品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
※ 掲載されている情報は、発表日現在の情報です。最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください
※ 部署名、役職名、その他データは、イベント開催当時のものです。