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イベントレポート2018/7/11

CTC、2018 BIOVIA FORUMに参加、CTCのノウハウを結集させた、BIOVIA製品を基盤としたソリューションを紹介

2018年5月22日(火)、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)のライフサイエンス事業部は、ダッソー・システムズ・バイオビア株式会社(以下、BIOVIA社)が主催して東京コンファレンスセンター・品川(東京都港区)で開催された「2018 BIOVIA FORUM」(旧アクセルリス・ユーザー・グループ・ミーティング)に参加し、ブースを出展しました。
BIOVIA社は、2018年7月、ダッソー・システムズ株式会社に組織統合されます。そのため、今回はBIOVIA社の主催としては最後となるBIOVIA Forumでした。CTCは旧CTCラボラトリーシステムズ時代から約30年間、旧MDL社ISISを基盤とした化合物管理プラットフォームに始まり、創薬研究向けのシステムを提供し続けました。お客様に寄り添い続けたCTCは、お客様の業務課題やご要望に対する理解を深めていったことで、提供可能なソリューションの幅が広がっていきました。そして、電子実験ノートシステムなどBIOVIA製品を中心とした創薬研究領域におけるビジネス展開で成功を収めてきました。

このように、CTCはBIOVIA社と共に歩み成長を遂げたと言っても過言ではありません。そのため今回のBIOVIA Forumは、CTCにとっても節目となる、重要な機会と捉え参加しました。
出展したブースでは、BIOVIA社の秀逸な製品群に、CTCの自社開発製品やインテグレーションを組み合わせた「BIOVIA×CTC統合ソリューション」を紹介しました。

ブースの模様

法規制、試薬管理システム連携

BIOVIA Forumの主な参加者は、既にBIOVIA製品をお使いになられているユーザー様です。各発表の合間に、多くのお客様がCTCのブースに足を運ばれましたが、CTCと普段お取引させていただいているユーザー様も来られました。そこでユーザー様には、BIOVIA社のダッソーへの組織統合後も、CTCは継続して保守サポートを提供させていただくだけでなく、今後もますますBIOVIA製品を軸に据えたソリューションを発展していくと説明させていただきました。
また、既にBIOVIA製品をお使いであっても、BIOVIA×CTC統合ソリューションに盛り込まれていた最新事例には興味を持ってご覧いただき、「国内のユーザーが工夫して業務効率化している事例が参考になる。いずれ自社での運用を検討したい。」といったコメントもいただきました。

BIOVIA×CTC統合ソリューションの概要

ブースでは、長年にわたりCTCが蓄積してきたノウハウを結集させた、創薬BIOVIA×CTC統合ソリューションについて、事例を交えてご紹介しました。このイベントレポートでは、同ソリューションの一部をご紹介します。

オンプレミス版電子実験ノートシステム「BIOVIA Workbook」は、過去10年間で急速に普及してきました。その主な理由には、同製品が強みとしているケミストリー機能の豊富さが製薬企業の業務にフィットしたことが挙げられます。現在、多くの製薬・化学企業の探索合成部門で10~500ユーザーなど様々な規模で導入さされています。
このBIOVIA Workbookの利用浸透は、今日のライフサイエンス業界における、電子実験ノートの認知度向上にも貢献したと考えられます。CTCは同製品の提供だけに留まらず、付随する業務の最適化にも目を向けてきました。例えば合成者は、新規開発化合物を合成するだけでなく、その化合物が薬機法など規制対象の化学物質となっていないかについても留意しなければなりません。そこで、CTCが自社開発した法規制化合物チェック支援システム「RegSys」とBIOVIA Workbookとを連携させることで、合成前にコンプライアンスの問題がないか即時チェック可能なシステムを提供し、多くのお客様のコンプライアンス対応を支援しました。今ではBIOVIA Workbookのユーザー様の多くが、同製品の単体利用ではなく、RegSysと連携させて使用しています。
また、合成に用いる試薬が最新の法令で問題がないか確認する必要があります。これに対しては、試薬管理システム「RAKTIS」と連携させることで、試薬のコンプライアンス対応も可能にしてきました。このように、CTCならではのシステムインテグレーションにより、BIOVIA Workbookを基盤とした包括的に業務を支援するソリューションを提供してきました。

ELN導入事例:法規制、試薬管理システム連携

法規制、試薬管理システム連携

一方、昨今はBIOVIA Workbookを探索合成から、プロセス合成や製剤業務に利用拡張しているケースが増えてきました。但し業務が違えば、電子実験ノートに求められる要件も異なります。例えば、製剤では原薬(API)に賦形剤など複数の成分を混合した処方の記録が必要となります。これに対し、BIOVIA Workbookでは、処方を記録する専用の部品が準備されているため、入力した原薬や試薬を引用しての配合量などを記録できます。

ELN導入事例:検討処方作成

検討処方作成

またワークフロー自動化ツール「BIOVIA Pipeline Pilot」には、既存業務を自動化することで業務効率化を促進するワークフロー構築・運用事例が多数あります。例えば、物性値を計算するin silicoツールと組み合わせて、合成化合物の化学構造式からバッチで自動的に物性値を計算するワークフロー構築などは一般的に良く運用されている事例です。
しかし昨今は、日々膨大に生成する科学データの、“より価値の高い消費“が注目されています。具体的には、化学構造式・物性値・薬理活性・毒性などあらゆるデータを統合し、新規開発化合物を多面的に解析・考察する要望が高まっています。こうしたニーズに対し、CTCはBIOVIA Pipeline Pilotとどデータ統合システム「BIOVIA Insight」の連携ソリューションを提供しました。様々なソースから抽出したデータに、統計解析などデータ処理を組み合わせたワークフロー運用は、お客様のイノベーション促進を支援しています。

Pipleline pilot 導入事例:発想した構造の検証

発想した構造の検証

今後もCTCは、日進月歩の創薬研究技術をITで支える、BIOVIA製品を活用したソリューションを進化させていきます。また近年、耳にしない日がないほど日常生活でも身近になった人工知能(AI)は、CTCもまた挑んでいく分野でもあります。製薬業界でのAI活用は、営業・マーケティング、市販後など主に開発・市販後で実用化が進んでいます。しかし、いわゆる探索領域におけるAI活用(AI創薬)は、発展途上の段階で、これから展開が期待されています。
CTCは、BIOVIAブランド製品に、AIなど新規テクノロジーを融合していくことで、従来強みとしている創薬研究領域向けソリューション・プラバイダーとしてのプレゼンスをより一層発揮していきたいと考えています。

製品紹介ページ

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※部署名、役職名、その他データは、イベント開催当時のものです。