製品トピックス2020/11/6

エンタープライズサーチとは、その機能とは?

著者:Laurent Fanichet氏 エンタープライズサーチとは、その機能とは?

GoogleやBingのような有名な検索エンジンは、私たちの日常においてはもはや「検索」と同義語になっています。ウェブ検索とエンタープライズサーチは同じように見えますが、両者は異なる方法で機能しますし、利用の目的も異なっています。エンタープライズサーチは、企業の社員が使用するためのものです。エンタープライズサーチは、組織が保有するデータベース上で構造化されたデータと、文書形式であるPDFやメディア情報のような非構造化データ両方の、あらゆるタイプのデータから情報を検索します。企業組織内の情報を検索するために使用されるソフトウェアであるがゆえに「エンタープライズサーチ」と呼ばれています。この技術により、企業内で権限を与えられたユーザーは、特定のコンテンツのインデックス作成、検索、表示ができます。

IT業界のアナリストは、エンタープライズサーチが急成長する新分野だと見ています。 たとえば2017年、ガートナーは "Insight Engines "というエンタープライズ検索の新カテゴリーを定義しました。このソリューションは、データの入手/整理/分析を行い、企業が得た情報を相互にかつ先見性を持って活用されるように機能します。また有名な調査会社であるForresterは、この新しいカテゴリーを "コグニティブ検索 "と命名しました。

エンタープライズサーチの機能は?

コンテンツはエンタープライズサーチ対象情報の源泉
分析・構造化・分類が可能なデータについて

組織が成長するにつれ、ビジネスに利用される各種データの重要性が増していきます。製品情報、プロセス情報、マーケティング・コンテンツなど、膨大な数のデータが氾濫することになります。個々の組織がコンテンツを作成し続けるために、データは必然的に企業全体に分散していきます。

データの多様性について

組織内で得られる膨大な情報は、非常に多様で断片的である傾向があります。これらの情報は、大規模ストレージや企業内アプリケーションに蓄積されていきます。これらシステムには例えば、コンテンツマネジメントシステム(CMS)、エンタープライズリソースプランニングソリューション(ERP)、顧客関係管理(CRM)、リレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)、ファイルシステム、アーカイブ、データレイク、電子メールシステム、ウェブサイト、イントラネット、ソーシャルネットワーク、プライベートおよびパブリッククラウドプラットフォームなどが含まれます。

データは様々なソースから生まれます。構造化または非構造化されたデータは、異なる "コンテナ "に保管されます。

エンタープライズサーチはデータにどうインデックス、クラス、ランク付けをするのか?

検索エンジンの処理プロセスについて

エンタープライズサーチのプロセスは、主に3つのステップで行われます。

  • 探索: ここでは、エンタープライズサーチの検索エンジンが組織全体や社内外の全てのデータソースを精査して、情報を収集します。
  • インデックス作成: データが収集された後、エンタープライズサーチは、データ相互の関係を理解してデータの分析と圧縮を行い、正確で高速な情報検索を容易にするために結果を保存します。
  • 検索: 利用者は母国語での検索を期待するでしょう。エンタープライズサーチは、要求に最も関連性が高いと思われる回答を、コンテンツやコンテンツの部品の形で提供します。要求に対する回答には、利用者の業務環境も考慮されるために、業務内容や検索履歴に関連して、利用者によって回答が異なる場合もあります。

さらに自然言語処理(NLP)や機械学習の技術が、要求に関連する最適な回答を出すために使われています。

自然言語処理 (NLP)

人工知能(AI)の一機能である自然言語処理(NLP:Natural Language Processing)は、人とコンピュータの間で、人が自然に使う言語の処理を行います。その目的は、コンピュータが人の言語を読み、理解認識するプロセスを駆使して、人が使う言語に意味付けすることにあります。

機械学習

機械学習は、予めプログラムされた処理だけを実行するのではなく、AI技術でシステムが自己の経験から自動的に学習して機能向上をする能力を持つものです。システムが学習目的のためにデータにアクセスして、その利用を可能とするようなソフトウェアの開発に、焦点が当てられています。

ユーザーエクスペリエンスデザイン

ユーザーエクスペリエンス(UX)デザインとは、利用者に関係がある有意義な体験をさせることが出来る製品を作るのに有効な設計思想です。UXデザインは製品開発に必要なプロセス全体をカバーします。ブランディング、デザイン、機能、ユーザビリティなどの一連のプロセスがこれに含まれています。

エンタープライズサーチが大企業での戦略策定に、なぜ必要なのか?

アクセスが無いコンテンツには価値は無い、なぜ?

エンタープライズサーチは、組織の人々が仕事を遂行するために必要な情報を見つけるのに役立ちます。文書管理システム、データベース、紙などの外部データと同様に、企業内で抽出されたデータへのアクセスも可能です。

時は金なり:エンタープライズサーチが生産性を向上させる

従業員が情報探索に時間を掛けるコストが調査で明らかになっています。

  • “知識労働者は1日あたり約2.5時間、つまり1日のうち約3割を情報探索に費やしている。” - IDC
  • “調査によると英国と米国の労働者は実施された検索の1/3以上で平均1つの文書の探索に最大25分を費やしていることがわかりました。” - SearchYourCloud
  • “平均的なIT作業者は1週間のうち28%を電子メールの検索に費やし、20%近くが社内情報や特定のタスクを手伝ってくれる同僚を探すことに費やされている、と推定されています。” - マッキンゼー・アンド・カンパニー
時は金なり:エンタープライズサーチが生産性を向上させ

エンタープライズサーチシステムは、従業員が情報の探索に必要な時間を短縮します。その結果、より価値の高いタスクに時間を割けるようになります。効率的で無駄がない組織運営のためには、従業員が最高のパフォーマンスを出せるような仕組みへの改善に重点を置くことが必要です。

エンタープライズサーチ、インサイトエンジンとコグニティブ検索について

最新の情報検索技術であるコグニティブサーチは、NLPや機械学習などのAI機能を利用して、複数のソースからデジタルデータのコンテンツを抽出し、分析して回答をします。ユーザーは、より期待していた結果を得ることができます。コグニティブサーチは、顧客や従業員に適切な「体験」を提供するためにも必要なシステムです。

エンタープライズサーチのユースケース

  • エンタープライズサーチは、生産性の向上を目的とした様々なユースケースに対応します。
  • デジタル空間では: 従業員がデジタル空間でエンタープライズサーチの使用を通じて様々な体験を得ることで、組織の生産性が高まり、効果的にコラボレーションができるようになります。
  • 顧客サービスにおいては: 顧客サービス担当者が、優れた顧客サービスを提供するために必要な情報を、迅速で容易に見つけられるようにします。
  • ナレッジマネジメンでは: 企業のナレッジマネジメントプロセスを促進するためにエンタープライズサーチが適用できます。
  • 専門家へのコンタクトでは: 従業員が専門家を検索し、専門分野や保有知識などの情報に応じて結果をフィルタリングできるようにします。
  • 人材検索では: 潜在的な候補者のデータベースから、候補者と職務内容をマッチングします。
  • イントラネット検索では: イントラネットユーザーが共有ドライブやデータベースから必要な情報を検索できるようにします。
  • インサイトエンジンは: AIを活用して、人、コンテンツ、データの関係、ユーザーの興味と現在および過去の検索実施結果との関連性を把握します。

企業向けのエンタープライズサーチを設定する際の主な基準は何でしょうか?

コネクタの考慮が必要です

エンタープライズサーチエンジンは、インデックスを作成対象のデータソースに対して、何種類のデータコネクタを準備すれば良いのでしょうか?現在のインデックス作成予定分に加えて、将来的にインデックスを作成する可能性のあるソースを含めるのが賢明です。もし企業が1年後にデータソースの廃止を計画している場合は、そのデータソース接続に必要なインデックス作成プロセスは除外したいと思うかも知れません。データが新しいソースに移管される予定がある場合には特にそうでしょう。

プライバシーとセキュリティ

データのセキュリティとプライバシーは、エンタープライズサーチのプロセスにおいて最も重要です。エンタープライズサーチは、企業のセキュリティポリシー、SOC2、GDPRなどの規制に準拠するように構成されていなければなりません。データの完全性と機密性を確保するための努力も必要です。重要なビジネス資源を保護しなければなりません。

エンタープライズサーチの特徴と機能は、以下のように適切な権限を持つユーザーのみが情報や文書にアクセス可能、と設定をするのに役立ちます。

  • 国際基準または業界固有のコンプライアンス基準の遵守
  • インデックス作成のパイプラインに組み込まれた暗号化を使用して、悪意のある者からコンテンツを保護する
  • IP制限や暗号化に関する処理のカスタマイズ
  • シングルサインオン(SSO)プロバイダーとの同期化
  • ユーザー単位でアクセスを制御し、インデックス化されたコンテンツにセキュリティフィルタを使用する
  • クラウド、オンプレミスのデータセンター、イントラネット、運用にまたがるマルチレイヤーセキュリティの利用

インテリジェントサーチと予測型AI

予測型AIは、エンタープライズサーチエンジンの未来形と見られています。エンタープライズサーチに自己学習アルゴリズムが組み込まれていることで、ユーザーから学習し、ユーザーの利用パターンに基づいて結果を改善することでイノベーションを起こすことが可能になります。さらに、検索ツールが特定の利用者に対して最適に機能を発揮するように設計されたカスタムAPIを利用することで、時間の経過とともに最適な結果を提供することが可能となります。

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