イベントレポート2020/2/17

AIによる情報発見エンジンセミナー

- 情報を本当の意味で活用するためのコグニティブ検索とは? - <パート4>

AIによる情報発見エンジンセミナー~情報を本当の意味で活用するためのコグニティブ検索とは?~

[読了時間:10分]

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)は、2019年9月19日(木)、東京都千代田区のフクラシア丸の内オアゾにて、「AIによる情報発見エンジンセミナー~情報を本当の意味で活用するためのコグニティブ検索とは?~」を開催しました。

今回の記事では、Sinequaの導入プロジェクトを進めるうえで重要なポイントについてご紹介しました。発表のサマリーは、以下の記事をご覧ください。

(パート1はこちら、パート2はこちら、パート3はこちら

情報活用を成功に導くための導入プロジェクトの進め方

Sinequaの導入支援を手掛ける尾上より、お客様が導入を進める上で検討すべきポイントについて、解説しました。

エンタープライズサーチシステム導入における3つのすゝめ
  • プロジェクトゴール設定のすゝめ
  • プロトタイピングによる導入のすゝめ
  • Sinequaアプリケーション活用のすゝめ


AIによる情報発見エンジンセミナー~情報を本当の意味で活用するためのコグニティブ検索とは?~

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
エンタープライズ事業グループ ライフサイエンス事業部
技術開発第1部 技術第1課 
エキスパートエンジニア 尾上 淳史

プロジェクトゴール設定のすゝめ

Sinequa社Luc氏の発表(第2回)でご紹介があった通り、Sinequaの機能や活用方法は多岐に渡ります。しかし、導入プロジェクトを開始する前に解決すべき課題を明確にしておかないと、目的が定まらず導入効果が薄れてしまいます。

導入するシステムの選定に先立ち、お客様には、既存業務の何が課題で、システムで解決したいことは何か、ということを整理することから始めることをおすすめしております。解決すべき課題が定まったところで、どのシステムが課題解決に最適かという視点で製品選定いただくのが通常の流れでしょう。

最適なシステムを選ぶ判断基準として、評価項目を決めます。明示的に基準を設けることが、システム選定に失敗しないための重要なポイントとなります。

どのシステムが、果たして自社の業務課題を解決するのか?

検討方法の一つの手段がPOC(Proof of Concept:概念検証)の実施です。

POCでは、業務に即した課題に対し、小規模にシステムを使ってみることで、運用をシミュレートできます。CTCは、お客様の確実なシステム選びを支援するため、POCプロジェクトを提供しています。POCは評価項目に対し、候補のシステムが要件を満たすか否かを見極める良い機会となります。

AIによる情報発見エンジンセミナー~情報を本当の意味で活用するためのコグニティブ検索とは?~

ビジネス側の視点に沿った評価の重要性について、製薬企業の研究業務と営業業務を例に挙げて考えてみましょう。研究所では論文データや電子実験ノート、営業ではMRの訪問記録など、業務によって使用するデータやシステムが全く異なります。しかし、活用したいデータが散在しているため、検索で情報を絞り込みたいというニーズは共通しています。各業務でデータを繋いだ結果、どのようなビジネスメリットがもたらされたか。これは業務に携わっているお客様でないと測れない効果でしょう。そのため、導入前にPOCの実施をおすすめしております。

しかし、POCでは、全ての課題を網羅したシステム構築が目的ではないということです。お客様の業務課題に対し、導入候補のシステムが基準をクリアーしているかどうか、判定をするのが目的です。そのためにも、優先度の高い課題をピックアップし、判定基準を明確に定めることがポイントとなります。

プロトタイピングによる導入のすゝめ

POCの結果、Sinequaがベストなシステムとご判断いただいた場合は、プロトタイピングによる効率的な導入を進めることができます。

さて、プロトタイピングによる導入とは、どういったものでしょうか?

プロトタイピングとは、実働するモデル(プロトタイプ)を早期に製作する手法およびその過程を意味する。その目的は、設計を様々な観点から検証する、機能やアイデアを形にすることでユーザーから早めにフィードバックを得るなど、様々である。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


AIによる情報発見エンジンセミナー~情報を本当の意味で活用するためのコグニティブ検索とは?~

つまり、導入の初期段階でサンプルアプリケーションを実装し、実際に動くシステムを使用しながら、要件定義・設計を進めていくという導入の仕方です。Sinequaは、これに適したシステムです。

その理由として最も大きいのがSinequaに標準装備された180種類以上のスマートコネクターです。多くの企業で使われる業務アプリケーションをほぼカバーしているため、検索対象システムとの接続がコンフィギュレーションで完結します。

またテキスト中の用語を正確かつ深く認識するためには、辞書を登録する必要があります。業界に特化した専門用語などの定義は、お客様に行っていただくことになります。しかし辞書が完備されていない状態でも、Sinequaの標準機能で、企業名や人名、地名までは自動認識できます。そのため、Sinequaの高性能な自然言語処理は、導入の早期段階から体感していただくことができるでしょう。

また、検索結果を参照する画面も、標準で用意されています。一から画面をデザインし開発する必要がありません。Sinequaの標準装備の画面を見ながら要件検討できるので、運用をイメージしやすく「この情報はこういうふうに見たい。」「もっとこういう情報も見れるようにしたい。」など、実業務に即した要件を出していくことができます。

ユーザーの業務課題に応じて、「繋ぐ」「読み解く」「視える化」-これら独特な3つの異質な特長の組み合わせにより、ユーザーの数だけアプリケーションが存在するSinequa。その柔軟性の高さゆえに、お客様はSinequaを何に使えば良いか迷われてしまうこともあります。

しかしSinequaは、インストール後から最低限の標準機能で動かすことができるため、プロトタイピング的な導入-つまり早期段階から要望を実装して繰り返すというステップを踏むことで、運用をシミュレートしながら、システム構築が可能となります。

Sinequaアプリケーション活用のすゝめ

Sinequaの中核をなす機能を説明しましたが、最大の特長はエンタープライズサーチを起点に、業務ニーズに応じてカスタムアプリケーションへとスケールアップできる点です。

AIによる情報発見エンジンセミナー~情報を本当の意味で活用するためのコグニティブ検索とは?~

360°Viewやエキスパート検索など典型的なアプリケーション活用例は、これまで幾度とご紹介してきました。

CTCは、Sinequaの利便性をより高めた、新しい業務アプリケーションの開拓にも注力しています。ここでは、いくつかアプリケーションの例をご紹介します。

一つ目は、Sinequaの自然言語処理をフル活用した使い方です。Sinequaは、辞書に登録されていない用語でも、文書中に頻繁に登場する用語や珍しい用語といった視点で数値化、文書を自動的に特長付けます(英語、日本語のいずれにも対応)。これはキーワードによる全文検索とは異なる独特の文書認識技術で、ユーザー自身が意図していないキーワードを含む文書にも辿りつくことができます。思いもよらない文書がヒットすることで、新たな知見の引き出しに役立つのではないでしょうか。

検索結果をヒートマップで表示させると興味深い考察が得られます。コンセプトワードとエンティティ(会社、人、薬名、疾患名 等)で、検索にヒットした文書の傾向を解析し、より早く文書を絞り込む作業を支援します。複数のエンティティから検索結果の文章を見ることによって、どの情報が多く含まれているかを俯瞰的に見ることができます。色の濃さが検索結果に含まれるドキュメント数をあらわしています。例えば、横軸に会社、縦軸にGeneの一覧を並べます。ある疾患領域に関する論文を検索した場合、どの会社がどのような遺伝子に着目しているかについてヒートマップから読み取ることが出来ます。これにより、認知度の低い会社と遺伝子の意外な組み合わせが見つかると、提携先の候補選定や、競合分析に役立てることができます。そこから気になったヒートマップをクリックすると文書が開くので実際のな論文を参照することができます。

AIによる情報発見エンジンセミナー~情報を本当の意味で活用するためのコグニティブ検索とは?~

昨今は動画ファイルを活用する機会が増えてきました。動画ファイルは画像と音声を丸ごと格納できるため、社員教育などに最適な利便性の高いコンテンツです。しかしこれまで、動画コンテンツに対して検索する手段がなく、欲しい情報が含まれる動画を検索するのは困難と考えられていました。

そこで音声テキスト化エンジンにSinequaを組み合わせたところ、画期的な動画検索プラットフォームが実現しました。

AIによる情報発見エンジンセミナー~情報を本当の意味で活用するためのコグニティブ検索とは?~

三つ目の活用ではチャットボットとの連携です。チャットボットを社内のQA対応システムとして活用している企業様は多くいます。このケースでは、社内情報を迅速に隅々まで探してくることが期待されています。そこで、バックグラウンドに動かすシステムとしてSinequaを用いることで、複数システムを横断して一括検索できるようになるため、迅速かつ網羅的な情報を出してくれるチャットボットシステムとして、より有用なものになると考えられます。

今後もCTCは、Sinequaの導入支援や業務に即したアプリケーションのご提案を通じて、お客様企業の情報資産活用を支援していきます。

閉会のご挨拶

AIによる情報発見エンジンセミナー~情報を本当の意味で活用するためのコグニティブ検索とは?~

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
エンタープライズ事業グループ ライフサイエンス事業部
技術開発第2部 部長 上神谷 彰克

本セミナーは、Sinequaの導入作業や保守サポートの部門を統括する、CTCの上神谷による挨拶で締めくくられました。

2018年秋にSinequaの提供を始めて以来、およそ一年を迎えた節目に、Sinequaのイベントを国内で初開催できたことを大変喜ばしく思います。ご多用の所、ご来場いただいた皆さまには心より感謝申し上げます。

開発元であるSinequa社の技術者が、内部構造から詳しく機能をご紹介したため、Sinequaが他のエンタープライズサーチとは一味違う、独特な強みを持つシステムであることをご理解いただけたかと思います。

また国内で初めてご導入いただいたユーザー様からは、導入のリアルなお話を伺うことができ、主催する我々にとっても大変有意義な会となりました。

今後もCTCは、海外発の最先端技術を国内にいち早く展開すべく、Sinequa社との緊密な連携により、常に鮮度の高い情報を、皆様にお届けしてまいります。また、マルチベンダーの強みを生かし、クラウドベース・コンテンツコラボレーション「Box」や統計解析ソフトウェア「SAS」などと組み合わせ、活用の幅を広げていきたいと考えております。

エンタープライズサーチの導入では、「どのようなデータを、どのように検索したいか」のゴール設定が重要と申しましたが、お客様がまずどこを目指すべきか迷われるようでしたら、CTCにお気軽にご相談いただければ幸甚でございます。

我々の提供するソリューションが、お客様組織のビジネス変革に貢献できるよう、日々精進してまいりますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

  • 記載されている商品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
  • 掲載されている情報は、発表日現在の情報です。最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。
  • 部署名、役職名、その他データは、イベント開催当時のものです。

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