03-6417-6600 営業時間 平日9:00~17:30

お問い合わせフォーム

製品トピックス2017/7/20

Lhasa社の新CEO、Chris Barber博士を取材!

Lhasa社の新CEO、Chris Barber博士を取材!

原文:https://www.lhasalimited.org/Staff%20Profiles/Get-to-know-Chris-Barber.htm?utm_source=LinkedIn&utm_medium=Post

最高経営責任者(CEO)に着任したいま、もっとも期待していることとは何でしょうか?

Chris博士: 過去11年間、Lhasa社はDave Watsonの指揮のもと、着実な成長を遂げてきました。私はその長年培った財産をしっかりと受け継ぎ、それを基盤に新たなビジネスモデルを築いていきたいと考えています。 Lhasa社はスタッフが一丸となって、科学的ソフトウェアの提供を通じて、コラボレーティブメンバーに利益をもたらせるよう尽力して参ります。とりわけ、将来増加が予想されるニーズへの取り組みとして、中長期プロジェクトへの意欲が高いです。そのため、上級管理職チームからの協力を得ながら、ユーザーのニーズを満たすソフトウェアを提供できるよう、自社のリソースを調整していきたいです。

個人的には、Purge factor算出ツールMirabilisの大きな可能性に期待しています。 Mirabilisの最新版では、化学合成中に混入した不純物のPurge factor算出もできるよう設計されています。 Mirabilisは、ICH M7ガイドライン1対応のニーズを狙って開発されました。 Mirabilisを用いることで、患者さまへのリスクを増加させることなく、医薬品の不純物プロファイルに関するより深い理解が得られることで、研究開発効率を高める大きなポテンシャルを秘めています。Mirabilisはコラボレーティブメンバーの知見から着想を得ており、その開発は非常に熱意のこもったユーザーコミュニティからの支持を得ながら、引き続き精力的に進められています。

最近のLhasa社で、注目すべき実績について教えてください。

Chris博士: 今年、統計ベースin silico定量毒性予測システム「Sarah Nexus」が、英国女王賞イノベーション部門賞を受賞したことでしょう。 Sarah Nexusは、我々にとって最初に開発した、純粋な機械学習に基づく、高水準な透明性の高いモデルがベースとなっていますが、このモデルはユーザーにとって解釈が困難なケースも少なくありません。

Lhasa社が開発したソフトウェア全てが、ユーザーの意思決定を支援する、十分な情報提供を目的としています。 ユーザーは多くの場合、モデル開発者に、モデル適用範囲について説明を求めますが、これは必ずしも適切な質問とは言えません。 モデル開発者に「あなたのモデルは、どのようなときに使用できますか。」ではなく、「ある予測結果について、そのモデルが提示した信頼性の理由や根拠は何ですか。」と尋ねるべきです。モデルベースの予測についての信頼性をしっかりと理解することは、意思決定を行う方にとって極めて有用なものとなります。 Sarah Nexusの予測結果では、信頼性の評価だけでなく、ユーザーによる予測結果の解釈に役立つサポートデータも提供します。

詳細については、Thierry Hanser博士が最新の公表文献で述べている見解をご参照ください。
Applicability domain: towards a more formal definition.

Lhasa社のソフトウェアやソリューションはなぜ重要になるのですか?

Chris博士: Lhasa社が提供するソリューションへのニーズがますます高まっており、我々はいま、かつてないほど重大な局面を迎えています。 予想をはるかに上回るほど、in silicoモデル予測が広範に受け入れられる時代が来たことを実感しています。 ますます増大するデータ・リポジトリーや新規モデリング技術の進歩と、コストやスピードの課題、動物試験削減の促進、in vitro/in vivo試験の限界が明らかになってきたなどの多くの理由により、試験削減に向けた圧力が掛かってきたことが相まって、よりin silicoモデルを活用していこうという気運が高まってきました。

更にICH M7ガイドライン対応におけるAmes試験の代替法としての採用が、広範にわたるin silicoモデル予測の普及を強力に促進させました。

しかしながら、我々のin silicoモデル予測が、より複雑なエンドポイントにも信頼性の高い意思決定へと導くには、十分な透明性と堅牢性をもつ、詳細な予測結果の提供が必要となるため、継続的な開発を行ってまいります。

コラボレーティブメンバーとの緊密な連携により、意思決定に求められることについて、大いなるヒントが得られています。我々は、コラボレーティブメンバーが直面している課題やサポートデータに乏しい意思決定が及ぼす悪影響の念頭に置きながら、ニーズに応えるべく全力を尽くしています。

将来、科学者への道を考え始めたのはいつですか?

Chris博士:物心ついたころには、すでに科学者を目指していました。私自身、それがなぜだったのかは思い出せません。最終的には、科学的事象の予測や説明を可能にする、化学と物理学を専攻しました。これはごく初期の、観察と分類に基づく生物学とは対象的な経験となりました。実際、化学は興奮に満ちた分野だと思います。

どのような経緯からLhasa社に入社しましたか? ご経歴について教えてください。

Chris博士: 有機化学の博士号取得後、私はメディシナル・ケミストとしてPfizer社に入社し、リード化合物の早期発見から開発候補化合物の提供に至るまでチームを導きました。

私はPfizer社に在職していた20年間で、繰り返し開発失敗を経験しました。そのため、化合物の合成に先立って、PKプロファイルやオフターゲット効果による毒性の予測にかなりの時間を費やしました。 2011年にPfizer社がSandwich研究所を閉鎖したのを契機に、開発失敗の原因予測の実現を目指したく、Lhasa社に転職しました。我々の取り組みは終わっていませんが、徐々に進化を遂げています!

製薬企業での業務経験は、特に私の真価が発揮できる強みだと思っています。Derekなどin silico予測モデルのエンドユーザーだった経験が、in silico予測モデルの支援する意思決定への理解に大いに役立っています。

もし、過去または現在の科学者と一緒にディナーに行けるとしたら、どなたを希望しますか? その科学者に何を質問してみたいですか?

Chris博士: 実に難しい質問です。一人挙げるとすると、最後に研究していた、スイスの数学者Eulerです。 私がラテン法格法を用いた臨床試験デザインを理解したく研究をしていたところ、Eulerが数独パズルの背後にあるこのモデルの名称に影響を与えていることを発見しました。 Leonhard Eulerは、微積分始めグラフ理論、位相幾何学、数学関数など数多くの数学分野に影響を与えましたが、この理論的な数学を実践にも応用しました。 彼は視力を失ったにもかかわらず、1775年に週に平均して数枚の論文を寄稿し、物理学と数学に関する書物は数学が専門でない科学者によって広く読まれました。 後者の事実は、もし私が彼に会えると、これらの数学的概念のいくつかを理解する冒険あふれるチャンスを与えてくれることになるでしょう!

あなたは科学者を目指している学生にアドバイスをお願いします。

Chris博士: 科学の道に入るにはさまざまな方法があり、あなたにとってどれがベストな道かは、答えを知る人はいません。

興味ある研究テーマについて学ぶために、大学やe-ラーニング会社、またはYoutubeから入手可能なオンラインリソースの爆発的な増加は、ほぼすべての研究テーマにとって利用が可能です。 研究のために、講義の場や図書館に赴くといった旅をした昔と今日とを比較することは魅力的です。ビデオベースの講義はいつでもどこでも受けられるようになりました。巻き戻しや再視聴も可能です。

同様に、LinkedInのようなコミュニティを使って、さまざまな企業や仕事、インタビュー技術をオンラインで調査したり、あなたを助けてくれる人を探したりするのがはるかに容易になりました。

結論として、私のアドバイスは世の中に出て、様々な経験を通じた冒険をしてみるのが大切だということです!

1)http://www.ich.org/products/guidelines/multidisciplinary/article/multidipliplinary-guidelines.html

※記載されている商品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
※掲載されている情報は、発表日現在の情報です。最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。