製品トピックス2019/8/20

インサイトエンジンのリーディングカンパニー、仏Sinequa社が来日!
コグニティブ検索のビジネスアプリケーションについて語る

2018年10月、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)は、仏Sinequa社と提携開始し、国内でコグニティブ検索・分析プラットフォームSinequa ESの提供を開始しました。同社はGartnerの「2018年 インサイト・エンジン」の「マジック・クアドラント」で、また2019年5月「The Forrester Wave™: Cognitive Search, Q2 20191.”でコグニティブ検索のリーダーに選ばれるなど、マーケットリーダーとして信頼の高いベンダーです。

このほどSinequa社が来日したので、同社のビジョンやSinequa ESを導入して得られるメリット、今後注力していくビジネスについて取材しました。

インサイトエンジンのリーディングカンパニー、仏Sinequa社が来日!コグニティブ検索のビジネスアプリケーションについて語る

写真左から、Sinequa社シニアバイスプレジデントXavier Pornain氏、セールスエンジニア Jozan Gregoire氏、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 ライフサイエンス事業部 技術開発第2部 課長 金田 順花、Sinequaプロダクトセールス 都築 なつみ

Sinequa社のビジョンについてお聞かせください。

-Xavier氏

IT技術の進化により、様々なシステムが次々に誕生し、インターネット上の情報も日々膨大に増え続けています。各企業で電子化が進むにつれて、導入する社内システムの種類も多岐に渡ってきています。ある程度IT化が進んだ企業では、様々な業務に特化したシステムにデータを保管・管理するところまで達成したと言えますが、導入システムの種類が増えれば増えるほど、データが分散していくため、欲しい情報を“探す”のが困難になってきます。

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-金田

私たちも、過去に作成した文書がどこにあったか探し出すのに苦労することがあります。このようなとき、「最終版なら文書管理システムに保管しているのでは?いや、あれはプロジェクトが途中で中止になったので、部門管理のファイルサーバーに置いたかも、でもどのフォルダーか忘れた。または、メールで誰かに送ったかな?」などと記憶を辿りつつ、それぞれのシステムにログインし、当たりを付けて探すことがありますね。

-Xavier氏

これはIT化が進み、複数の業務アプリケーション乱立が招いた、データのサイロ化による弊害かもしれません。多くの方は、「電子化すれば、検索できて活用しやすい状態になっている」と誤解しています。しかしデータには、データベースなどに格納されている規則性のある「構造化データ」と、テキストやファイルなど規則性のない状態の「非構造化データ」に大別されます。非構造化データの場合、データが正規化されていないため、検索で見つけることはできても活用しにくい状態といえます。驚くべきことに、世の中のデータのうち構造化データはわずか20%で、残り80%のデータはいわば休眠資産として、活用されないままになっています。
Sinequa社は、この課題に着目しました。「組織内に蓄積されて眠っている情報を活用できる形にし、組織が、より適切で必要な情報に基づいた意思決定ができるように導く。」これが、我々のビジョンです。

昨今良く目にする「データドリブン」な仕組みは、構造化データが対象です。それに対し我々が目指すのは、非構造化データにも焦点を当て、サイロ化したデータや非構造化データもふまえた意思決定をよりすばやく行える「インフォメーションドリブン」なシステムです。構造化データは、最終結果値など解析しやすい形で処理が施されており、結論に導かれた過程や理由までは読み取れません。しかし、非構造化データでは、検討されたプロセスや結論に至った理由などが含まれます。そのため、非構造化データを活用し、背景・文脈も理解した上での意思決定ができる仕組み作りが重要と考えています。その仕組みをシステムとして開発したのが、エンタープライズサーチプラットフォームSinequa ESです。

-都築

「インフォメーションドリブン」という概念はまだ、それほどポピュラーになっていないかもしれません。様々な産業の生産性を向上させ、イノベーション加速に貢献できるよう、CTCはSinequa社と力を合わせ、「インフォメーションドリブン」を普及させていきたいです。

エンタープライズサーチプラットフォームSinequa ESには、どのような特長がありますか?

-Jozan氏

先ず強みにしているのが、180種類以上の外部システムに接続できるコネクターを提供していることです。社外のニュースサイトや社内の文書管理システム、CRMやSFAシステムなど、複数のシステムを横断した検索を可能にします。このコネクターを用いると、プログラミングはほぼ不要で、GUIの管理画面の設定だけでSinequa ESから他システムに接続設定できます。また導入後、新規システムを追加しても、コネクターが提供されているシステムの場合、接続インターフェースをスクラッチで開発する必要がないので、柔軟に利用拡張できるといえるでしょう。

-金田

CTCはマルチベンダーなので、Microsoft SharePointやBoxなど取扱っているプラットフォームをご利用のユーザー企業様が多くいらっしゃいます。既存システムにSinequa ESを繋いで、より利便性を高めるという提案をしていきたいですね。

-Jozan氏

システム同士を繋げるだけなら一般的な「エンタープライズサーチ」ですが、実は10年以上前からこのようなシステムは提供されてきています。網羅的な検索が実現しただけで、ユーザーのニーズが満たされるのでしょうか。横断的な検索により、膨大なデータがヒットしても、結局、欲しい情報を探すプロセスは、人力に頼ることになります。

調べ物をする際に、的外れな結果が膨大にヒットしてしまって、探すのに苦労したことはないでしょうか。検索キーワードを変えたり、複数組み合わせたり、試行錯誤したという経験が誰しもあると思います。単純なキーワード検索では、キーワードの出現率など考慮できるファクターに限界があるのですね。例えばGoogleなど検索エンジンは自然言語処理(NLP)を用い、良質な検索結果をヒットさせるために、日々検索アルゴリズムに改良を重ねています。

Sinequa ESではユーザー目線で欲しい情報を探しだす知能(インテリジェンス)による「コグニティブ検索」エンジンを採用しました。このエンジンは、自然言語処理(NLP)に言語学研究から生みだした独自技術を採用しており、オープンソースのSolaというエンジンの技術も取り込みながら、さらに強力なものを目指しています。これにより、例えば文書中のコンセプトを自動的に認識することができます。さらに、解釈する上で重要となる単語にユーザーがカテゴリを定義することで、認識の精度を更に高めたり、機械学習を組み合わせたりする事も可能です。

-都築

こういうキーワードで情報を探している人は、きっとこのような文書が役立つということをSinequa ESは計算して提案してくれるのですね。エンタープライズサーチや全文検索とは一味違った検索の精度を、お客様にはぜひ体感していただきたいです。ちなみに海外製品の場合、よく「日本語に対応している?」と聞かれますが、Sienqua ESは21種類の言語に対応していて日本語も認識できるので、この点はご安心いただきたいと思います。

コグニティブ検索はどのような業務に応用できるでしょうか?

-Xavier氏

既存のユーザー様に多い活用事例は、「360°View」と「エキスパート検索」です。

インサイトエンジンのリーディングカンパニー、仏Sinequa社が来日!コグニティブ検索のビジネスアプリケーションについて語る

前者で代表的なのは、コールセンター業務への適用です。オペレーターは、お客様から問い合わせの電話を受けたとき、そのお客様が過去にどのような契約をして、どのような問い合わせをしてきたか、またお客様の信用情報などを確認した上で、適切な対応をする必要があります。コールセンターの対応品質が求められる昨今、対応に時間が掛かっているようではクレームを受けることになります。しかし、コールセンターのオペレーターは平均3~5、多くて20ものシステムを使い分けて対応しています。そこで、個々のシステムにログインしないでも、必要な情報を迅速に引出し一望でき、しかも個々のシステムに情報を登録できるようなアプリケーションをSinequa ESで構築して提供しています。
また、コールセンターはオペレーターの入れ替わりが激しいので、「各システムの操作を習得に必要な教育の時間を減らせた。」という効果も出ているようです。

インサイトエンジンのリーディングカンパニー、仏Sinequa社が来日!コグニティブ検索のビジネスアプリケーションについて語る

-金田

特に消費者向けのサービスでは、コールセンター業務の効率化は課題になっていますよね。国内でも業界問わず、AIを導入しやすいのがコールセンター業務と考える傾向が見受けられます。

-Jozan氏

後者のエキスパート検索は、特定の専門知識を持った「人」を探すためのアプリケーションです。大規模な組織では、特定のスキルを持ったスタッフを探すことは容易ではありません。保有資格などは人事システムに登録されていることがありますが、例えば過去にどのようなテーマのプロジェクトで何の業務を担当して、どのような文書を残したかなどは暗黙知化されており、把握されていないことが多いはずです。
そこで、人を起点としたコグニティブ検索により、どのスタッフがどのような文書を記録したかで、保有スキルを自動認識し、特定分野に対するエキスパートを一覧で表示させることができます。

インサイトエンジンのリーディングカンパニー、仏Sinequa社が来日!コグニティブ検索のビジネスアプリケーションについて語る

もちろん、社内外のシステムを繋いで情報を活用できるだけでも大きな価値があります。その後、どのように業務にフィットさせていくかは、100社100様です。

今後どのようなビジネスに注力していきますか?また日本のお客様にメッセージをどうぞ。

-Xavier氏

特に2010年以降は第三次AIブームも相まって、エンタープライズサーチとコグニティブ検索のテクノロジーが注目されました。しかし、最近はAIの切り口で興味を持っていただくところからスタートし、もっとお客様の業務課題に寄りそったソリューション化を進めていく必要性を感じています。先ほどの360° Viewやエキスパート検索がそれらの1つです。

海外では、我々のシステムの強みを発揮できる分野である、金融業、製造業、製薬業界に注力していっています。これら3つの業界に共通しているのが、「堅牢なセキュリティが求められる」、「イノベーションを生み出すための情報検索力がキーになる」ということです。例えばGDPR対応での導入や、社内のアクセス制御をより強固に行う為に導入を決定した会社もあり、Sinequa ESはセキュリティやコンプライアンス対応を強化するものといえます。また、イノベーションの観点では情報活用により加速していくビジネススピードに対応するため、これからも導入する企業がますます増えていくでしょう。

とはいえSinequaは、あらゆる業界の組織にお使いいただけるシステムです。競合企業に先んじるため、「インフォメーションドリブン」な組織への進化をおすすめします。

-Jozan氏

これまでのお話を聞かれたお客様の中には、「漠然とメリットは理解できるものの、自社のシステムとデータを使って、どのような業務に応用ができるか?」想像つかない方も多いのではないでしょうか。そこで先ずは、POCを実施されることをお奨めしています。POCにより、ゴールとする検索に対し、接続すべきシステムを事前に見極めることができます。

-都築

POCは、CTCが主導して行うので、時差や言語によるコミュニケーションの心配はありません。POCで導入時のスコープをいかに明確にできるかが、本番導入時の要件定義で胆になってきます。

-金田

Sinequa社は通常、各国のSIerと協力体制により、導入プロジェクトを進めるという形態をとっています。そのため、SIer向けの情報がしっかりと整備されており、CTCの技術者もスムーズにナレッジを習得できました。

-Xavier氏、Jozan氏

Sinequa社CTCが一丸となって、日本のお客様が抱える業務課題を解決に導けるよう、支援させていただきます。皆様にお会いできる機会を楽しみにしております。

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