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CTCLS、次世代シーケンサー(NGS)で得られた遺伝子変異データに対するアノテーション・フィルタリングソフトウェアGeneGridを提供開始

製薬・医療機器を始めライフサイエンス業界向けにソリューションを提供しているCTCライフサイエンス株式会社(以下、CTCLS)はこのほど、独Genomatix社の新製品「GeneGrid」を本格的に提供開始しました。同製品は、次世代シーケンサー(以下、NGS)で得られた膨大な遺伝子変異データに対し、既知の知見に基づき、疾患に有意に関連する遺伝子変異の特定を支援するソフトウェアです。

近年のライフサイエンス業界では、多くの製薬企業や医療機関が、癌を始めアンメットメディカルニーズへの対応に取り組んでいます。そうした中、遺伝子変異は疾患の原因と密接に関連し、治療方法を開発するうえで有用な情報となる点から注目を浴びています。従来のマイクロアレイよりも、塩基配列解読の性能が大幅に向上したNGSの普及に伴い、エクソーム配列解析や全ゲノム解析が可能になり、ますます大量の遺伝子変異のデータが得られるようになりました。世界中の研究機関により解析された遺伝子変異のデータは、文献や公共データベースなど、様々な形式で公開されています。しかし、研究者はこれら公開データを利用する際に、異なる情報源を一括参照する手段がないため、その作業の煩雑さが課題になっています。こうした課題は、適切なデータ活用に悪影響を及ぼし、その結果、解析により特定された遺伝子変異の再現性が低く、臨床現場で利用可能な診断結果としての品質を満たさないことも少なくありません。

こうした背景を受けて、CTCLSは、2012年に開催されたCLARITY Challengeコンテスト※1で、正しい結果を導き出したとしてGenomatix社が2位を受賞した際に使用され、臨床応用された実績もあるGeneGridを提供します。GeneGridは、世界中の文献や公共データベースから抽出された遺伝子変異とそれに関連する遺伝子、タンパク質発現、疾患など様々な情報が統合されたデータベースを保有する点が特長です。GATKなど変異検出プログラムで解析された膨大なSNPsやInDelなどの遺伝子変異情報を格納するファイル(VCFファイル※2)を読み込むことで、Genomatix社が独自に開発したアルゴリズムとデータベースに基づき、疾患に有意に関連する遺伝子変異を絞り込み、特定します。ワンプラットフォームで異なる情報源を一括参照できるほか、遺伝子変異に関連する様々な情報がアノテーションとして付加され、研究者にとって考察しやすいテーブル形式の画面に一覧表示されます。

GeneGridはWebベースのソフトウェアで、全てグラフィカルなインターフェースで操作できます。データベースはオンラインで自動的に更新され、研究者は常に最新の遺伝子変異情報を考慮しながら解析が行えます。また、同社のGenomatix Pathway Systemも同時に利用することで、特定の遺伝子変異を中心とした他の遺伝子との関連がパスウェイ形式でも表示されるため、研究者による考察をよりいっそう強力に支援します。

GeneGridアノテーション参照画面

図:GeneGridアノテーション参照画面

図:Genomatix Pathway System画面:変異を持つ遺伝子間相互作用のパスウェイ図

図:Genomatix Pathway System画面:変異を持つ遺伝子間相互作用のパスウェイ図

GeneGridを利用することで、遺伝子変異解析に携わる研究者の作業負荷や作業時間を大幅に軽減されるだけでなく、従来の手法では見出せなかった有意な遺伝子変異の特定が見込めます。近年は、基礎研究で得られた成果を臨床応用するニーズが高まっており、CTCLSは国内におけるクリニカルシーケンス※3の促進に向け、GeneGridを中心としたソリューションの展開を強化します。

※1 CLARITY Challenge コンテスト
CLARITYは、Children’s Leadership Award for the Reliable Interpretation and appropriate Transmission of Your genomic informationの略。
2012年、ボストン子供病院が主催したチャレンジプロジェクト。クリニカルシーケンスから遺伝疾患を持つ3家族の原因遺伝子の特定に対する精度の高さを競い、10か国から製薬企業、大学、医療機関など23の研究チームが参画した。
http://www.childrenshospital.org/clarity/clarity-challenge

※2 VCFファイル
1000 Genomes Projectにより提唱された遺伝子やゲノム上で変異が起こっている位置、その変異のクオリティなどを示したファイル。現在は、Global Alliance Data Working Group File Formats Task Teamによりバージョン管理されている。

※3 クリニカルシーケンス
NGSを用いた、網羅的に疾患に関連する遺伝子やゲノムの変異を特定する技術。解析により得られた変異の結果は、臨床現場における薬剤選択や原因診断など、治療に役立てられると期待されている。

CTCライフサイエンス株式会社について

CTCLSは1989年の創業以来、製薬企業を中心としたライフサイエンス業界のお客様を対象にICTソリューションの提供を通して、その課題解決に貢献してきました。CTCLSの強みは、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)グループの最先端かつ広範なICT技術力、先進のサイエンスを取り入れた製品を有するベンダーとの強固なパートナーシップ、そして薬学や生命科学に関する深い理解と豊富な業務知識に基づくコンサルティング力です。これらを活かして、ICTとライフサイエンスの両方の視点から、海外の最先端のサイエンス製品とICT製品・サービスを融合し、単なるシステム構築にとどまることなく、お客様ごとの業務や課題を踏まえた最適なソリューションを提供します。
CTCLSの詳細については http://ls.ctc-g.co.jp/index.html をご覧ください。

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伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
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TEL:03-6417-6600/E-mail: ls-marcom@ctc-g.co.jp

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