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CTCLS、携帯型ラマン分光装置TruScan User Group Meeting 2014を開催

製薬・医療機器を始めライフサイエンス業界にソリューション提供しているCTCライフサイエンス株式会社(以下、CTCLS)は2014年11月13日、フクラシア品川クリスタルスクエアで、「TruScan User Group Meeting 2014」を開催しました。

CTCLSは日本国内総代理店として、Thermo Fisher Scientific, Inc.(以下、Thermo社)が開発した携帯型ラマン分光器TruScan RMを提供しています。近年は日本のPIC/S加盟により、製薬企業にとって原料受入確認試験の全数検査への対応が急務となり、その有効な対策としてラマン分光器に対する注目度が急速に高まっています。こうした流れを受けて、TruScan RMのユーザーは現在、国内製薬企業50社にまで拡大しました。今回のミーティングでは、ラマン分光法やTruScan RMの利用などに関して、ユーザー間で幅広い情報交換が行われました(TruScan RMのユーザー会は今後も毎年2回開催する予定です)

会場の様子(受付)
会場の様子(受付)
会場の様子(セミナー会場)
会場の様子(セミナー会場)

司会を務めたCTCLS営業第2部 プロダクト営業第2課 岡田 政嗣
司会を務めたCTCLS営業第2部
プロダクト営業第2課 岡田 政嗣
開会の挨拶をしたCTCLS営業 技術本部長 田邉 雄介
開会の挨拶をしたCTCLS営業 技術本部長
田邉 雄介

セミナー

セミナー 医薬品・食品品質保証支援センター(NPQ-QAセンター)代表副理事の長江晴男様

基調講演では、医薬品・食品品質保証支援センター(NPQ-QAセンター)代表副理事の長江晴男様が、日本のPIC/S加盟に伴って具体的にGMP施行通知に盛り込まれた項目、特に品質管理に関する条項と事例に関して、最新動向を交えつつ詳しく説明されました。聴講者の関心はとても高く、講演後は質問が相次ぎました。

セミナー 田辺三菱製薬工場株式会社鹿島工場技術部の長友章文様

続いて、国内導入事例の紹介では、田辺三菱製薬工場株式会社鹿島工場技術部の長友章文様が、 PIC/Sに伴う原料の全容器確認試験のノウハウについて発表されました。長友様は、NIRとラマン分光法はそれぞれ強みと弱みがあるため、測定対象物質に応じて双方を補完的に利用することを推奨しました。合わせて、同社でTruScan RMを今後さらに有効活用していく方法についても紹介しました。

以下は、Thermo社とCTCLSの発表概要です。

ベンダーセッション(1)
Handheld Spectrometry: Knowledge Sharing
TruScanの最新情報と海外事例
Thermo社 Portable Analytical Instruments Business Development Manager, Pharma-Chem Mr. Robert Brush
Thermo社 Portable Analytical Instruments
Business Development Manager, Pharma-Chem
Mr. Robert Brush

Thermo社概要

Thermo社は、世界50ヶ国に50,000人の豊富な従業員を有する世界最大手のバイオテクノロジー企業です。4つの事業部門の一角をなすのが、携帯型分析機器部門です。原料受入確認試験の全数検査や偽造医薬品のスクリーニングに向けた重点ソリューションとして、操作性が良く、測定精度の高い携帯型の分光器事業を展開しました。一世代のTruScanは2007年に開発されましたが、現在CTCLSが日本で販売しているTruScan RMは第2世代であり、赤と緑で合否判定されるなど視認性の高い機種へと改良されています。


医薬品原料の全数検査

高品質の優れた医薬品を生産することを目指し、原料の全数検査をやり方をの統一を図るとともに、不要なテストを削減しようという取り組みが、世界各地で進んでいます。こうした取り組みを可能にするのが最新のテクノロジーです。たとえば、最初から最後まで全てオペレータが実施した場合には6時間以上かかる米国薬局方に規定されるラクトースの確認試験が、分光法による試験を導入することでわずか2分足らずで終えることができます。なお、米国薬局方Chapter197には確認試験の代替法が列挙されており、NIR(1119)やラマン分光法(1120)も明記されています。

PIC/Sについて

右図は、2014年9月にまとめたPIC/Sへの加盟状況を示したものです。緑でマークされた国では、全数検査を実施中あるいは今後実施予定であり、そこに日本も含まれています。一方、赤でマークされた国(ロシア、中国、インドなど)では、サンプルの検査数に関して規制されておらず、自社で妥当な検査数を決めて試験を実施しています。全数検査が必要かどうかは、ターゲット市場に依存します。たとえば、ヨーロッパに輸出する場合は、PIC/Sの加盟国でない場合でも、全数検査が必要になります。


PIC/Sにより全数検査が義務付けられることは負担が増えるというデメリットだけがあるわけではありません。消費者に、より高品質の医薬品を提供できるという大きなメリットがあります。さらに、製薬企業側にとっては、製造拠点に対する監査の削減が労力とコストの抑制に繋がり、以前よりも容易に様々な国への輸出が可能になります。現在、PIC/S準拠した規制当局は48ヶ国あります。各国で定められていた現行のGMPから、新しい規制要件とのギャップを埋めることから始めますが、100%全数検査もその一つに挙げられます。
米国食品医薬品局(以下、FDA)では、5年以上も前からTruScan RMを利用しています。またFDAと米国の製薬会社の連携による、スペクトルライブラリー作成の取り組みがあります。

また、USP Spectral Library Project(http://www.usp.org/spectral-library)では、TruScan RMのエンドユーザーである米国大手製薬企業がコンソーシアムに参画し、製薬の原料物質にフォーカスしたスペクトルライブラリーの開発が行われています。

TruScan RM製品紹介

TruScan RMは、cGMPガイドラインの要件を満たす785nm波長をベースにした安全な光学装置です。世界70ヶ国以上、500ヶ所以上のGMP拠点に1,700台以上という圧倒的な導入実績があります。グローバルな製薬会社トップ40社のうち、実に37社が導入しています。

多くのユーザーから、「TruScan RMを用いることで品質向上に繋がり、コスト削減が実現できた。」という声を受け取りました。他にも多くの導入事例があり、某ヨーロッパ大手製薬では、FDAからWarning Letterの通告を受けた対策として、全数検査の実施を開始しました。そこで、TruScan RMを2台導入しました。その結果、当初目標であった18ヶ月以内の投資回収を大幅に上回り、実際には7ヶ月以内に投資改修効果が得られました。具体的には、18ヶ月間で15万物質に対する試験を実施したところ、従来の試験法に比べて10万ドル/月のコスト削減を実現しました。この導入プロジェクトでThermo社は、スペクトルマスターの一元化やバリデーション作業までの一連の導入支援を行いました。従来使用していたNIRでは誤検知が5~10%あったところ、TruScan RMによる測定では0.2%以下におさめることができました。この0.2%以下という誤検知率はオペレータのエラーに起因するものであるため、トレーニングをより強化するなど再発防止策を講じることで、限りなく0に近づけることができます。

ベンダーセッション(2)
品質試験におけるITシステムご紹介
製造現場における法規制試薬の管理
CTCLS 営業第2部 プロダクト営業第2課 宮崎 浩 彰
CTCLS 営業第2部 プロダクト営業第2課
宮崎 浩 彰

CTCLS会社概要

CTCLSは、ICTを中心とした様々なソリューションを提供しています。主に世界標準の製品を中心とした、ソフトウェアやデータベースなどのコンテンツ、それらシステムの導入や運用支援サービスなどを提供します。また、ICTソリューションのみならず、TruScan RMを始めとした分析機器や受託試験まで幅広い製品ラインアップによりお客様の課題解決に導きます。
このように多種多様な取扱い製品のうち、法規制化合物チェックシステムRegSys、試薬管理システムRAKTIS、構造式ラベル印刷システムLaprisはCTCLSが開発しました。下図に示されるシステム構成(例)のように、密接に関連する業務間で利用される複数のシステムを互いに連動しながら、お客様の自社システムとも連携させるなど、TruScan RMを利用する工場でICTの側面からも貢献したいと考えています。


法規制チェック支援システム(RegSys)

2008年10月30日、日本製薬団体連合会の通達第701号により、製品、原薬、試薬、中間生成物に及ぶまで麻薬四法(麻薬及び向精神薬取締法及び覚せい剤取締法、大麻取締法、あへん法)で規制される物質の有無の調査が必要となりました。このように、昨今規制当局から発信される規制対象物質に関する法令の厳しさが増しており、製薬企業にとって法規制化合物の適正管理は、企業コンプライアンスの観点から最重要課題となっています。


しかし、全ての研究者が膨大な法規制化合物を把握したうえで、個々に対応することは現実的に不可能です。たとえば、「モルヒネのエーテル体及びその塩類など」と法規制化合物の定義が汎用的で全て網羅することが困難なことや、大抵はサプライヤーによる試薬に関する法規制チェックが不十分であるなどの課題があります。さらに、ライブラリ化合物など大量化合物のチェックは手間が掛かる上、日々法規制化合物の種類は増加しており、コンプライアンス遵守は必須であるにもかかわらず、それに纏わる業務の増大が実験効率の低下を招いていました。
そのような課題をICTの力で解決するのがRegSysです。2007年の販売開始以降、国内製薬企業を中心に16社が導入しました。入力構造式に対する法規制チェックが行え、大量の化合物に対してSDファイルの読み込みにより一括チェックが可能です。

試薬管理システム(RAKTIS)

CTCLSの自社ブランドパッケージ試薬管理システムRAKTISは、2009年にリリースされ、現在国内製薬企業の14社が利用しています。パッケージ製品のためノンカスタマイズで導入が可能な点が最大の特長です。ベースとなる機能を標準で有しながら、ユーザーの業務ルールに則した設定を施すことで細かなニーズにも応えられます。また、自社開発製品のため、ユーザーからの要望を随時柔軟に標準機能に追加することが可能です。
RAKTISは、購入試薬のみならず自社合成品も含めて在庫を一元管理することで、試薬カタログ番号や構造式などによる検索が行えるようになります。複数拠点で利用する場合でも、単一のデータベース化することで一元集中管理が可能です。さらに、前述のRegSysと連携することで、試薬に対する法規制チェックまで行えます。


システムマネージメントサービス

EMC社(ストレージ)、Cisco社(エンタープライズネットワーク)、Oracle社(データベース)、HP社(サーバー)ほか主要ベンダーの製品において、ワンストップで保守が利用できるサービスを提供しています。通常、複数のベンダーからハードウェアを購入した場合、障害発生などで問い合わせする際には、各ベンダーの保守窓口にそれぞれ連絡する必要がありました。しかし、このサービスは、ユーザーが一ヶ所の窓口に問い合わせすれば複数の製品について保守を同時に受けられるようになり、ユーザーの業務効率化を支援します。また、リモートオペレーションセンターとも連携が可能であり、リモート監視サービスと併せたサービスも提供しています。


リモート監視サービス

CTCグループ会社の強みを生かし、24時間365日仮想化インフラの監視から障害復旧までワンストップ対応する、リモート監視サービスを提供しています。従来のお客様によるサーバーなどのハードウェアを管理では、障害が起こってからベンダーに連絡するため、障害対応までに時間を要するケースも多く見受けられます。そこで本サービスでは、お客様のサーバー環境を仮想化基盤に構築し、リモート監視ツールを導入することで、リアルタイムにログなどから監視が行われます。障害が行った場合は即座に感知し、リモートオペレーションセンターにて障害内容の切り分けを行い、対処法に応じてリモートアクセスまたは全国の各拠点からエンジニアを派遣してのオンサイト作業など速やかな障害対応が行われます。


グループディスカッション

参加者5、6名一組のグループにより、本番運用後だけでなく、運用前のバリデーション段階による課題や要望事項など、全体で1時間半に渡り活発な討議が行われました。また、事前にユーザーにはご利用状況のアンケートにご協力いただき、そこで得られた回答も踏まえながらディスカッションが行われました。ここでは、課題解決に向けてユーザーが互いに積極的に情報提供する姿が印象的でした。 グループディスカッション後は、各グループの代表者が議論した内容のサマリーを発表しました。

発表内容には、TruScan RMの結果で得られるp値のアルゴリズムについてなど製品由来の質問だけでなく、TruScan RMを用いた査察での対応など運用に関する共通の課題事項も多く見受けられました。中にはThermo社とCTCLSに対する要望も多く、CTCLSは今後これらに向けた対応策を検討します。

会場の様子(グループディスカッション)
会場の様子(グループディスカッション)
閉会の挨拶をしたCTCLS 営業第2部 部長 木村 暢宏
閉会の挨拶をしたCTCLS 営業第2部 部長 木村 暢宏

懇親会

セミナー後の懇親会では、田辺三菱製薬工場株式会社の長友様に乾杯の音頭をとっていただきました。その後は、Thermo社を交え、お客様との意見交換が活発に行われました。

会場の様子
会場の様子
乾杯の音頭を取っていただいた田辺三菱製薬工場株式会社 長友様
乾杯の音頭を取っていただいた田辺三菱製薬工場株式会社 長友様
TruScan RMを利用されているダイト株式会社 品質管理部 北村 義晴様
TruScan RMを利用されているダイト株式会社 品質管理部 北村 義晴様
TruScan RMを利用されているサンノーバ株式会社 品質管理部 須藤 明生様(写真右)
TruScan RMを利用されているサンノーバ株式会社 品質管理部 須藤 明生様(写真右)

CTCライフサイエンス株式会社について

CTCLSは1989年の創業以来、製薬企業を中心としたライフサイエンス業界のお客様を対象にICTソリューションの提供を通して、その課題解決に貢献してきました。CTCLSの強みは、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)グループの最先端かつ広範なICT技術力、先進のサイエンスを取り入れた製品を有するベンダーとの強固なパートナーシップ、そして薬学や生命科学に関する深い理解と豊富な業務知識に基づくコンサルティング力です。これらを活かして、ICTとライセンスの両方の視点から、海外の最先端のサイエンス製品とICT製品・サービスを融合し、単なるシステム構築にとどまることなく、お客様ごとの業務や課題を踏まえた最適なソリューションを提供します。
CTCLSの詳細については http://ls.ctc-g.co.jp/index.html をご覧ください。

製品紹介ページ

※記載されている商品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
※掲載されている情報は、発表日現在の情報です。最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。

以上
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
ライフサイエンス事業部
TEL:03-6417-6600/E-mail: ls-marcom@ctc-g.co.jp

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