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CTCLS、医薬品製品戦略におけるリアルワールドデータ活用の最前線セミナー
「開発・市場導入・ライフサイクルへの応用」を開催

製薬・医療機器を始めライフサイエンス業界にソリューション提供をしているCTCライフサイエンス株式会社(以下、CTCLS)は2014年11月28日、東京都千代田区のTKP大手町カンファレンスセンターにて「医薬品製品戦略におけるリアルワールドデータ活用の最前線セミナー」を開催しました。

会場の様子

昨今、製薬企業においてリアルワールドデータを活用した営業・マーケティング部門の市場分析のみならず、医療情報を基にした臨床研究による医療の発展が重要視されています。日本国内で利活用されている医療情報データベースには各々特徴があり、製薬企業は複数のデータソースを複合的に組み合わせ運用しています。そのような背景を受け、それら膨大なデータの活用に課題や問題解決についてのヒントが得られる情報提供の場となるよう当セミナーを開催しました。招待講演の事例も交え、ICTの力で解決し、創薬から育薬をいかにハイスループット化できるかをメインテーマとしました。

当日は、製薬を中心としたライフサイエンス企業より、多数のお客様にご来場いただき、医薬品業界におけるリアルワールドデータ活用への関心の高さがうかがわれました。

以降が、講演概要です。伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)とCTCのパートナー企業であるTableau Softwareによる講演につきましては、CTCコーポレートサイトのイベントレポートwindow openに掲載しました。

開会のご挨拶

CTCLS 営業・技術本部長 田邉 雄介
CTCLS 営業・技術本部長 田邉 雄介

冒頭、挨拶に立った田邉は、「2013年度の医薬品売上高から、多くの製薬企業がプライマリー領域からスペシャリティ領域の医薬品開発へと経営方針をシフトさせています。製薬企業が抱えている課題の一つに、プライマリー領域に比べスペシャルティ領域の医薬品は、治療に対する薬剤の貢献度が低いことが挙げられます。そのため、医療現場は製薬企業に対して、薬剤の治療における位置付けや科学的なエビデンスを求めることもあり、製薬企業は薬剤のみならず薬剤に付随するサービスの提供を余儀なくされることがあります。一方、市場参入に成功したものの製品の売上が伸び悩むことも少なくありません。これは、製品デザインの段階で、ステークホルダーである患者や医師のニーズ把握が不十分だったことに起因しています。そこで製薬企業は、実際の医療現場で起こった事実を情報収集、分析した結果に基づき、新たな経営戦略を立てる必要があるのではないでしょうか。例を挙げると、医師の診断結果と治療方針に対して、特定の薬剤を用いた理由、投与量、投与期間、更に治療効果まで追う必要があります。
CTCLSは、そのような情報源を探し求めた結果、北米大手医療保険会社United Healthの傘下企業であるHumedica社に辿りつきました。当セミナーでは、Humedica社の幅広いネットワークを生かして得られた電子カルテ、医師のノート、コメントなど医療現場におけるあらゆる情報が集約され、ノーマライズされているデータベースをご紹介します。また、ビッグデータ解析という枠組みで、情報共有基盤や分析ツールなど、CTCLSが支援可能なあらゆるソリューションについてもお話させて頂きます。」と語りました。

招待講演1. Post-LaunchにおけるRWDとその活用, RWDを活用した患者さんへの治療・投薬状況のモデル化
― 製薬企業におけるRWD活用の現状と課題 ―

グラクソ・スミスクライン株式会社 マーケットアナリティクス部 部長 清水央子様
グラクソ・スミスクライン株式会社
マーケットアナリティクス部
部長 清水 央子 様

グラクソ・スミスクライン株式会社(以下、GSK社)のマーケットアナリティクス部のリーダーとしてご活躍されている清水央子様は、大学院では統計学を専攻し、修了後さまざまな業界で経営コンサルティングに携わられた経験を経て、2007年よりGSK社で医療情報データベースを用いた医薬品の投与実態や市場の分析に取り組まれています。本発表では、JMDC、MDV、JMIRIに代表される民間医療情報データベースをはじめ、政府関連機関による患者調査や社会医療診療行為別調査など、日本でアクセス可能な各種リアルワールドデータ(以下、RWD)とその活用について詳細に解説いただきました。また、GSK社でのRWDに基づく活用事例についてもご紹介いただき、など、大変興味深いご講演内容でした。

以下は、ご講演の概要です。

従来は、IMSに代表される医薬品の「売上」(販売実績)情報にフォーカスしたデータベースが主流でしたが、近年は他の民間企業もさまざまなデータソースから各種医療情報データベースを提供しており、売上だけではなく、処方状況や、疾病の治療状況などを捕捉したRWDの多様性、網羅性が拡大しました。
各種データベースを患者年齢、医療機関(病院・診療所)、薬剤の種類の3点を評価軸とした網羅性の比較によると、それぞれ長所短所において異なる分布を示すことが明らかになりました。例えば、あるデータベースではすべての薬剤と医療機関をカバーしているが高齢者の情報が不足している一方、他のデータベースでは幅広い年齢層をカバーするが院外処方に限られた薬剤が対象になっているなど個々に特徴があります。RWDを用いた分析は、それぞれの特徴、メリット/デメリットを理解し互いに補完できるデータベースを選択し、目的に応じた全体像を描いた上で戦略を立てることが重要です。
演者による研究報告「患者数の推定を通じた医療情報データベースの評価」(『薬剤疫学』Vol.19(2014) No.1)は、各種医療情報データベースを比較研究したものとしては初の試みでした。研究では、前立腺肥大治療薬の患者一人あたりの年間投与量を各医療情報データベースから算出した値を比較検討し、他データベースの組み合わせから得られた結果との比較を行うなど、各データベースの特性と活用方法について考察しました。
最後に、GSK社でのRWDの活用事例について説明しました。これまではコマーシャル(営業・マーケティング)での分析が中心でしたが、今後は、開発品はもちろん、RMPや後ろ向き臨床・疫学研究を視野に入れた展開を目指しています。具体的には、売上データだけでは読み取れなかった患者セグメント毎の推移や併用薬を含めた投与実態の把握、さらには診断から治療までの一連の流れも可視化できるようになってきており、疫学研究でのさらなる活用も期待されます。また、GSK社では京都大学EHR研究講座との産学共同研究プロジェクトを通じて、将来的には処方だけでなく治療効果まで結びつけたRWDの構築となることを目標に、日々進めています。最終的には産官学が連携した真のビッグデータ、医療情報データベースの構築へと発展していくべきだと考えています。

招待講演3. Pre-LaunchにおけるRWDの活用
リアルワールドエビデンス(RWE)による製品価値の最大化に向けて

バイエル薬品株式会社 マーケットアクセス本部 医療経済&アウトカムズ研究 プロジェクトリーダー 成松 綾 様
バイエル薬品株式会社
マーケットアクセス本部 医療経済&アウトカムズ研究
プロジェクトリーダー 成松 綾 様

バイエル薬品株式会社マーケットアクセス本部、医療経済&アウトカムズ研究のプロジェクトリーダーとしてご活躍される成松 綾様は、独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 (PMDA)にて医薬品安全性レビューを担当された後、ヘルスケア産業におけるオペレーション戦略およびR&Dマネジメントなどを中心としたコンサルティングを経験され、2013年より現職にて、国内市場におけるデータベース研究、および眼科領域での戦略的データジェネレーションを担当されています。成松様は、製品開発において、上市前の臨床開発からの段階から上市後を見据えたリアルワールドエビデンス(以下、RWE)の活用といった視点で講演されました。RWEの定義から、将来導入されるHTAの影響なども含めて詳しく説明されるなど、大変興味深いご講演でした。

以下は、ご講演の概要です。

RWDとRWEは同義ではなく、RWEは戦略的な意向に従い生成された情報を指すと理解しています。RWEは、一般的に介入の無い研究から得られたものを指し、RWEの中でも、コスト、エビデンスの強さといった観点で異なる様々な研究デザインの分類があります。演者が所属しているマーケットアクセス本部、医療経済アウトカムズ研究チームにおいても、コホート研究ほか観察研究を通したRWEの構築を行っています。製薬企業の立場から多面的な製品価値創発を命題とした、RWEの構築、活用を検討しています。ヘルスケア全体において、患者にとっての価値、医療従事者の負担軽減、社会的・経済的価値など更なる視点が必要と考えています。このように、承認条件である臨床的価値以外の様々な視点からのエビデンス構築が必要とされます。
RWEの適切な活用には、その強みと弱みを理解することが必要です。強みでは、治験では得られない、より実臨床の状況が反映されたデータの収集など多数挙げられますが、一方でバイアスを排除できないため結果の解釈が難しいといった弱みがあり、どのような目的にも利用できる万能データではないことを認識しなければなりません。
欧州ではHTAを導入済みですが、日本では未導入であることもあり、国内でRWE構築の必要性を感じている方が多いとはいえません。しかし、2016年からHTAをパイロット的導入が開始されるとの通達があり、今後は製品価値の向上のために必要となるデータが大きく変化する可能性があり、製薬企業に与える影響は少ないと考えられます。

RealWorldDataコンテンツおよび分析ツールのご紹介

  • 北米4300万人超のRealWorldData Humedica社/NorthStarのご紹介
  • 多数の疾患を網羅した患者データ Optum社/CMIのご紹介
  • ビジュアル分析ツール Tableauのご紹介
CTCLS 営業・技術本部 営業第2部 平野勝久
CTCLS 営業・技術本部 営業第2部
平野 勝久

CTCLSの平野より、CTCLSが提供する全米のリアルワールドデータベースHumedica社NorthStarTMを中心に、ビッグデータを利用する上で利便性の高い様々なICTソリューションを紹介しました。

以下が、当発表の概略です。

CTCLSが提供するビッグデータ関連ソリューション

「Adapted from:Understanding Big Data(Zikopoulos PC., et al.2012)」によると、ビッグデータには3V(Volume、Variety、Velocity)があります。先ずVarietyに分類される医療分野でのビッグデータには、保険請求情報、臨床検査値、クリニカルデータ、電子カルテなど多様性に富んだデータの種類が存在します。次にVolumeには、テラバイトからゼタバイトものデータ量に到達するCTなど医療用画像データが含まれ、更にVelocityにはモニタリング装置からリアルタイムに出力されるデータなどがあります。このように医療分野でのビッグデータ管理における様々な課題を受けて、今回はVarietyにフォーカスしたソリューションを紹介しました。

CTCLSは、製薬企業のクリニカルナレッジシステム構築を支援するトータルソリューションを提供します。

図:CTCLS/CTCは製薬企業のクリニカルナレッジシステム構築を支援

PharmaCUVIC:
膨大な医療機関から得られる電子カルテなどの医療情報は大容量のため、単一のサーバーで管理するのは困難です。こうした課題に対し、データの容量に依存せず管理可能なクラウドコンピューティングは、有効な解決策になります。ライフサイエンス業界向けクラウドサービスPharmaCUVICは、コンピュータライズド・システム・バリデーション(以下、CSV)に対応済みでGxP規制要件をクリアしていることから、治験などのデータの管理にも適しています。

ASPERA:
Asperaは、テラバイトやペタバイトといった大容量データの高速にデータ転送を可能にします。

Tableau:
2004年頃にはSASなどマイニングツールの普及が進みましたが、ビッグデータの多変量解析は定着しませんでした。これは、当時はまだビッグデータを格納するハードウェアや可視化の技術が追い付いていなかったことが原因と考えられます。また、現場担当者が解析した結果の共有が困難であったため、マイニング結果の活用場面が限定されていました。こうした課題に対し、Tableauを導入することで、現場の担当者による可視化・分析、社内外における解析結果の容易な共有が実現可能になります。

SAS/SPSS:
データの解析は、SAS/SPSSなど従来から用いられているツールにより行われます。また、目的とする解析手法に精通するデータサイエンティストの存在も必要となります。

NorthStarTM/SmartFile
NorthStarTMは、全米4300万人の患者臨床データベースです(次の項で、詳細を説明します)。

導入・運用支援
ビッグデータ解析は研究者で行われることが多いものの、通常はビッグデータに纏わるICTシステム構築や運用支援などはCTCLSはじめベンダーによって行われています。

Box
エンタープライズ・コンテンツ・コラボレーションBoxは、長期間に及ぶ医薬品の研究開発ライフサイクルを通じて、セキュアな環境でデータ保存を可能とします。HIPPAなどに対応しており、容量無制限にファイル共有できる点を特長としています。

このように様々なICTソリューションを利用することにより、ビッグデータのStorage(データ保管)、Visualize(可視化・解析)、Knowledge(ナレッジ化)、Archive(アーカイブ化)といった一連のサイクル化を実現します。

NorthStarTM概要

Humedica社のNorthStarTMは、全米の大病院・中小病院・診療所など契約した医療機関プロバイダーから提供された電子カルテ情報を統合したデータベースです。米国では必須とされるHIPPAに適合した個人情報保護やセキュリティ対策も施されております。このデータベースは、いったん集められた医師の情報などは精査され、二次利用しやすいよう構造化、テキストマイニングされています。また、リアルワールドデータ(以下、RWD)の利用において重要なのが、データの標準化です。例えばEMRの場合、病院ごとや電子カルテごとにフォーマット、単位が違う、診断名が異なるなど入力データ内容の差異が見られるため、研究者自身で診断名や単位を揃えるなど標準化作業を実施することは現実的には不可能です。そこで、NorthStarTMは、すぐに解析に利用できるよう、データが標準化され、更にノイズも除去して提供されています。

図:Humedica社 データモデル

NorthStarTMに含まれる患者数は、2014年11月時点で約3000万人ですが、ほぼ2か月毎に定期的にデータが追加反映されており、2016年までには1億人を超える見込みとなっています。また、全米の人口分布からの偏りをなくすために、全米の国勢調査に示される年齢や性別、人種のバランスと同じような患者分布になるように患者データを追加していることも特長の一つです。
下図に示されるように、Humedica社NorthStarTMは、創薬の早期段階から開発・上市・ライフサイクル管理まで幅広い利用場面を持ちます。例えば、アンメットニーズの探索による研究テーマの決定や、上市時の薬価決定にも用いられることがあります。また、ライフサイクルマネージメントでも、長期視点に立って市場の情報を取り込む必要があるため、RWDの情報が必要となります。

図:リッチなリアルワールドデータのOptum/Humedicaデータコンテンツ
クリニカルビッグデータ利用事例

Humedica社NorthStarTMは、バイオ医薬品の治療方法確立や、肥満症領域における治療費用の増加額特定など多岐に渡る業務に用いられています。
ここでは、糖尿病領域での解析の事例についてご紹介します。糖尿病薬を開発する企業は多い一方で治療効果が得られないアンメットメディカルニーズを見いだすための各種事例が報告されています。
この事例によりNorthStarTMは、既存薬のSU・ビグアナイド系で治療効果が得られていない領域の特定ができる事が示されました。また操作しやすいWebベースのNorthStarTMには、処方情報や投与パターン、中止理由、開始理由、副作用など安全性、処方情報、また治療効果のみならず治療コストの情報も表示されます。例えば、ある患者に着目し、投与された薬剤は、最初の処方か別の薬剤からのスイッチであるかなど、投薬パターンや患者の背景因子や他の薬剤も含めた投薬期間などの情報も追うことが可能です。

図:SU剤の継続治療におけるA1Cによる治療効果

招待講演4. Big Data時代にマーケットリサーチは必要か?!

イプソス ヘルスケア ジャパンリミテッド シンジケート調査部 シニアリサーチエグゼクティブ 斎藤雅倫様
イプソス ヘルスケア ジャパンリミテッド
シンジケート調査部
シニアリサーチエグゼクティブ 斎藤 雅倫 様

イプソス ヘルスケアジャパンリミテッド シンジケート調査部 シニアリサーチエグゼクティブ 斎藤 雅倫 様は、イプソス ヘルスケアに入社後、大学時代の御専門である眼科領域を中心に、ドライアイや加齢黄斑変性、またC型肝炎の患者調査などを通じたマーケットリサーチをご担当されています。本御講演では、近年ビッグデータ時代が到来したと言われているものの、様々な視点による比較検討に基づき、マーケットリサーチとの共存が可能かについて述べられました。C型肝炎の治療方針と処方薬剤など、実際の医療現場における事例を用いた説明が印象的で、大変興味深いご講演内容でした。

以下は、ご講演の概要です。

演者は冒頭、「イプソスは調査会社であり、マーケットリサーチとビッグデータと比較する機会が増えた。共存は可能なのかどうか?」と問題提起しました。
フランスを本拠地に置くイプソスグループは、フランスでは世論調査で著名な企業です。イプソス ヘルスケアは、イプソスグループのヘルスケア部門を担当しており、オンコロジーと自己免疫疾患・感染症領域を主軸とした症例を集めています。
マーケットリサーチは、以前は調査対象者へ回答に要する時間の対価を支払って行われていました。一方、近年ビッグデータ時代が到来し、医療業界でも活用されている場面が増えています。具体的には、新生児のウィルス発生率のリアルタイムなデータ取得、集団ベースで特定疾患の発症率分析、感染症(インフルエンザ)発生地域の即時的な追跡、生化学検査のリアルタイムデータモニタリングなどがあります。
マーケットリサーチとビッグデータで異なる点の一つに、ビッグデータは画像、映像、音声データなど非構造化データを含む点が挙げられます。これら非構造データは無限に増えています。例えば、診断領域でのアイトラッキング活用の可能性が見出されました。
本題である「マーケットリサーチは構造化データに対して共存できるか?」に対して、「共存は可能であり、補完的利用は可能」と結論付けられます。その理由に、ビッグデータで困難とされている 1)データ取得開始後のアウトカムに応じたパラメータ変更 2)データの付随情報(例えば、処方薬剤に対する処方理由や治療方針) 3)未来に向けた仮説検証と予測は、マーケットリサーチでなければ実現しなく、使い分けまたは組合せによる利用が重要となります。今後は、マーケットリサーチから構築された仮説をビッグデータで検証する方法と、ビッグデータで浮かんだ疑問や得られた現象に対する仮説をマーケットリサーチで更に掘り進める方法の双方のアプローチにより、両者の相補的な補完関係がより強固に構築されると考えられます。

CSV実施済みデータセンターサービス/PharmaCUVICのご紹介

CTCLS 営業・技術本部 マーケティング部 山本 博資
CTCLS 営業・技術本部 マーケティング部
山本 博資

CTCLSマーケティング部 の山本 博資より、2014年6月より本格的に提供開始したライフサイエンス業界向けクラウドサービスPharmaCUVICを紹介しました。

以下が、当発表の概略です。

製薬業界におけるインフラ基盤利用における課題

製薬企業のGxP分野において、データの保存や解析など活用に用いるコンピューターシステムは信頼性保証の観点から、コンピュータライズド・システム・バリデーション(以下、CSV)が必要になる場合があります。各企業によりCSVのポリシーは異なるものの、その殆どは2008年2月に発行されたGAMP5ガイドラインに則っています。
製薬企業にとって、CSVに対応することは運用監視や障害監視などのシステム運用面やCSVに必要なドキュメント作成の点からも大変負荷のかかる作業であり、業務の簡素化が求められていました。
一方でCTCLSは、今まで製薬企業にたいしてオンプレミス型のインフラ基盤を提案してきました。しかし、オンプレミス型のインフラ環境では、ハードウェアのリプレイスに伴うデータ移行、バックアップの再設計、ドキュメント再作成など既知の課題がありました。
このような課題への解決に向けて、CTCLSはCSV対応済みライフサイエンス業界向けクラウドサービス「PharmaCUVIC」の提供開始に至りました。現時点では、PaaS型サービスを提供しております。

図:想定されるお客様の課題と解決
PharmaCUVICの概要

PharmaCUVICは、CTCのITインフラアウトソーシングサービスElasticCUVICにCSVが実施済みという価値を付加したクラウドサービスで、2013年4月に完成した最新の設備を有する横浜コンピュータセンター北(NYC)に実装されています。
PharmaCUVICは、CSVが施されたファシリティ、ハードウェア、ミドルウェアの仮想環境に加え、データセンターに常駐するCSVの教育を受けた専任のオペレータによるシステム運用までパッケージ化されています。インフラ環境のみならず、運用監視もサービスとして提供される点が特長です。
同時にコンピューターシステムの導入と運用に伴う、CSVに必要な計画設計など177種類のドキュメントを完備しています。クラウド環境と付随するドキュメントなど一連のサービスは、FDAはじめ規制当局による査察に対応可能です。

図:PharmaCUVICの内容
PharmaCUVICの利用メリット

PharmaCUVICを利用することで、例えば最短で2週間など、即時に利用可能なことから導入期間の短縮や、CSVドキュメント作業が不要なため設計や文書レビューなどの負荷の軽減が見込めます。また、近年は災害対策へのニーズも高まり、システム全体の遠隔地保存といったオプションもあります。
現時点ではIaaSとPaaS型サービスを提供していますが、お客様からアプリケーションも搭載したクラウド環境を貸し出して欲しいといった要望も多いため、SaaS型サービスの提供を目指しています。

図:PharmaCUVIC ―メリットおさらい

2014年6月に提供開始して以来、多くの製薬企業のお客様にご紹介しましたが、課題に対する魅力的な解決策といった好評な意見が相次いでおり、PharmaCUVICは製薬企業の業務支援に役立つものと確信しています。

閉会のご挨拶

CTCLS 営業・技術本部 営業第2部 部長 木村暢宏
CTCLS 営業・技術本部 営業第2部
部長 木村 暢宏

CTCLSのHumedica社製品の主管部署を代表して木村より、閉会の挨拶を行いました。木村は、「本日は製薬を中心としたライフサイエンス業界でビッグデータの活用を支援するソリューションを紹介しました。今後の医療経済の動向からみても、リアルワールドデータ活用が必要だと考えられます。普段製薬企業のお客様と接した際に、PMSをはじめ社内に膨大なデータが蓄積され活用し切れていないといった課題をお聞きする機会も少なくありません。今後もCTCLSは、リアルワールドデータの活用において、勉強会などを通じて製薬企業の方々にとって有用となる情報発信したいと考えています。」と語り、会を締めくくりました。

CTCライフサイエンス株式会社について

CTCLSは1989年の創業以来、製薬企業を中心としたライフサイエンス業界のお客様を対象にICTソリューションの提供を通して、その課題解決に貢献してきました。CTCLSの強みは、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)グループの最先端かつ広範なICT技術力、先進のサイエンスを取り入れた製品を有するベンダーとの強固なパートナーシップ、そして薬学や生命科学に関する深い理解と豊富な業務知識に基づくコンサルティング力です。これらを活かして、ICTとライフサイエンスの両方の視点から、海外の最先端のサイエンス製品とICT製品・サービスを融合し、単なるシステム構築にとどまることなく、お客様ごとの業務や課題を踏まえた最適なソリューションを提供します。
CTCLSの詳細については http://ls.ctc-g.co.jp/index.html をご覧ください。

以上

製品ご紹介ページ(発表順)

※記載されている商品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
※掲載されている情報は、発表日現在の情報です。最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください

本件に関するお問い合わせ先

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
ライフサイエンス事業部
TEL:03-6417-6600/E-mail:ls-marcom@ctc-g.co.jp

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